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はじかれ者中学生3人が『禁忌の石段』の謎を解くミステリー小説

ケ・ハレあらすじ

まずは、あらすじから読んでいただけると嬉しいです

 

①ケ・ハレ 序章(神の放物線)

学校内転落事故のゆくえ

②ケ・ハレ 第一章(禁忌の石段)

その石段、通るべからず

 

③ケ・ハレ 第二章(上の秘密)

石段の上の秘密

 

 

 

 

☟前回文末部分

 

(だれ)から聞いたんですか?」

「ああ? だから……父親(ちちおや)だよ。そもそも石段のことは、父親から聞いたんだって」

「お父さんは、昔、この(あた)りに()まれていたんですか?――もしかして兼行先輩も?」

「は? 父親って言ったって義理(ぎり)だ」

 兼行は、やけくそ気味に答える。

二年前(にねんまえ)結婚(けっこん)した母親(ははおや)相手(あいて)ってだけ。あの人が昔、どこに住んでいたかなんて知らんし、そもそもそんな(はな)さねぇし。ってか、今日はやけにつっかかるじゃねぇか」

 

☟本日更新はここから

 

 

「ああ、そうか! タオだ!」

 いきなり(ひらめ)いた()()は、思わず(さけ)んでいた。

「カミダオって、そういう意味だったんか!」

「何ですか、唐突(とうとつ)に」

 織田村(おだむら)(いら)ついた声を()けて、矢儀は()(かえ)った。

「よし!ほいじゃぁ、(もど)って確認(かくにん)しようや」

 意気揚々(いきようよう)提案(ていあん)するが、兼行(かねゆき)も織田村も(あき)らかに不審顏(ふしんがお)だ。

「何を?」と()く織田村に「タオをだよ」と答える。

「タオ?」

(とうげ)のことだよ。タオって言うじゃろ」

「知りませんよ。僕、生まれも育ちも東京なんで」

 矢儀は(かる)(かた)(すく)め「山口(やまぐち)じゃあ、(とうげ)のことをタオって言うんよ」と(おし)える。

池田(いけだ)さんの言ってた〝カミダオ〟は(さっ)するに、神様(かみさま)の〝神〟に〝峠〟と書いてカミダオかと」

 空中(くうちゅう)(ゆび)で〝(かみ)(だお)〟と書きながら、矢儀は続ける。

「つまり、この(あた)りには、かつて山越(やまご)えの(みち)(とお)っていた可能性(かのうせい)が高い」

 

 

 

〜続く〜

 

 


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