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はじかれ者中学生3人が『禁忌の石段』の謎を解くミステリー小説

ケ・ハレあらすじ

まずは、あらすじから読んでいただけると嬉しいです

 

①ケ・ハレ 序章(神の放物線)

学校内転落事故のゆくえ

②ケ・ハレ 第一章(禁忌の石段)

その石段、通るべからず

 

③ケ・ハレ 第二章(上の秘密)

石段の上の秘密

 

 

 

 

☟前回文末部分

 

「俺はそれほど強く()しちょらんよ。軽く背中を突いただけけっちゃ。それでも、バランスを(くず)して落ちそうになったじゃろ」

 織田村は金魚(きんぎょ)のように、口をパクパクと動かすだけだった。怒りのあまり、声にならないらしい。

 兼行は気にせず、(しゃべ)(つづ)ける。

「この石段は、(せま)いし、(きゅう)やし、見下(みお)ろすと、()()まれるような錯覚(さっかく)()こす。もし、(さけ)なんか()んで()っぱらっちょったら、お前が言うように、(した)まで(かん)(たん)()べると思うかもしれん」

 

☟本日更新はここから

 

 瞬間(  しゅんかん)、すうっと、織田村(おだむら)の顔から、(いか)りが()えて行く。

「……まるで、見ていたような口振(くちぶ)りですね」

 兼行(かねゆき)も、ふと真顔(まがお)になった。

「そんなん、(だれ)でも思いつくやろ」

 言うなり、ぷいっと視線(しせん)()らし、中央(ちゅうおう)広場(ひろば)見遣(みや)る。少し早口(はやくち)で、兼行は続けた。

大昔(おおむかし)、この(あた)りには、神社があったって聞くし。神子(みこ)ってくらいだから、(たず)ねてきた(もの)に、御神酒(おみき)()るまっちょったって、おかしくはないやろ」

「神社……?」

 引っかかる何かを(さぐ)るように、()()は聞き(かえ)していた。

「あ、ああ……らしいぞ。聞いた話やけど」

 兼行の返答(へんとう)()に、矢儀は、中央の広場を見渡(みわた)す。

 

 

 

〜続く〜

 

 


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