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はじかれ者中学生3人が『禁忌の石段』の謎を解くミステリー小説

ケ・ハレあらすじ

まずは、あらすじから読んでいただけると嬉しいです

 

①ケ・ハレ 序章(神の放物線)

学校内転落事故のゆくえ

②ケ・ハレ 第一章(禁忌の石段)

その石段、通るべからず

 

③ケ・ハレ 第二章(上の秘密)

石段の上の秘密

 

 

 

 

☟前回文末部分

 

(した)を見てみろ」

 兼行が、織田村に指図(さしず)する。当然(とうぜん)、織田村は不審(ふしん)がり、矢儀に(たす)(ぶね)(もと)めるような視線(しせん)を向けてきた。

「いいから、見てみろって」

 兼行にしつこく言われ、織田村は仕方(しかた)なしに石段の下を(のぞ)()む。と、同時(どうじ)に、いきなり兼行に背中(せなか)()かれた。(ちか)くで見ていた矢儀も、(おどろ)きのあまり声が出ない。

 

☟本日更新はここから 

 

 

 とはいえ、織田村(おだむら)が、石段を(ころ)()ちることはなかった。兼行(かねゆき)は、背中(せなか)()いてすぐに、華奢(きゃしゃ)(かた)(つか)んでいた。

「な、な、な、何すんですかっ!」

 織田村は、顔を()()にして(いか)(くる)う。

「ほら、()ちそうになったじゃろう」

「なっ! あ、()たり(まえ)じゃないですかっ!」

「俺はそれほど強く()しちょらんよ。軽く背中を突いただけけっちゃ。それでも、バランスを(くず)して落ちそうになったじゃろ」

 織田村は金魚(きんぎょ)のように、口をパクパクと動かすだけだった。怒りのあまり、声にならないらしい。

 兼行は気にせず、(しゃべ)(つづ)ける。

「この石段は、(せま)いし、(きゅう)やし、見下(みお)ろすと、()()まれるような錯覚(さっかく)()こす。もし、(さけ)なんか()んで()っぱらっちょったら、お前が言うように、(した)まで(かん)(たん)()べると思うかもしれん」

 

 

 

〜続く〜

 

 


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