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8日連続投稿できたハート

(日付変更線を跨(また)いだけど(笑))

 

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はじかれ者中学生3人が『禁忌の石段』の謎を解くミステリー小説

ケ・ハレあらすじ

まずは、あらすじから読んでいただけると嬉しいです

 

①ケ・ハレ 序章(神の放物線)

学校内転落事故のゆくえ

②ケ・ハレ 第一章(禁忌の石段)

その石段、通るべからず

 

 

「で? どこが事件なん?」

 進まない()()りに、兼行が(しび)れを()らす。

 矢儀は「(みのる)さんと美紀(みき)さんの話には続きがある」と、核心(かくしん)(せま)った。

 

 

(ここまでが前回)

 

 

 

「二人とも、転落死(てんらくし)した人間がフジヨシさんではなく、未遠(みとお)とは関係のない余所者(よそもの)とわかるや、今度はフジヨシさんを犯人(はんにん)(あつか)いした。一応(いちおう)フジヨシさんには、アリバイがあったらしい。警察(けいさつ)事故(じこ)片付(かたづ)けちょる。じゃけど、二人は(いま)だに(うたが)っちょるみたいじゃった」

「どうして、アリバイのあるフジヨシさんを、そこまで疑うんだ?」

 兼行(かねゆき)が、露骨(ろこつ)嫌悪感(けんおかん)(しめ)す。

「さぁな」と()()(かた)(すく)めた。

 アスファルトを(たた)雨音(あまおと)が、()室内(しつない)()ちる。沈黙(ちんもく)が落ちる手前(てまえ)で、織田村が口を(ひら)いた。

「なぜ、フジヨシさんだと決めつけたのかは、わかりませんけど……」

 ムスッとした顔で、織田村は続ける。

「ただ、(みのる)さんや美紀(みき)さんは、(うえ)(もの)を完全に見下(みくだ)していましたよね」

 平坦(へいたん)口調(くちょう)には、(あき)らかに怒気(どき)(ふく)まれていた。

他者(たしゃ)(おとし)めて、線引(せんび)きをして、自分たち(がわ)はマトモと言わんばかり。あの選民(せんみん)意識(いしき)って、(なん)なんでしょね。正直(しょうじき)なところ、()いていて、すごく不快(ふかい)でしたよ」

 織田村が、ここまで(はら)()てているとは、意外(いがい)だった。兼行も(おどろ)いて目を(しばだ)かせている。

 強い拒否(きょひ)反応(はんのう)(しめ)した織田村は、一層(いっそう)不機嫌(ふきげん)(ちゅう)(にら)み、淡々(たんたん)()べる。

「しかも、田舎(いなか)の人って、線引きされた(がわ)も、あまり(あらが)わないですよね。(うえ)の人たちも、(あきら)めて、()()れていたのか。でも、だから長い(あいだ)差別(さべつ)が続いたんだと思います」

織田村は、今年の春まで、東京で暮らしていた都会(とかい)っ子だ。田舎(いなか)独特(どくとく)雰囲気(ふんいき)には、思うところがあるのだろう。

 

 


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本日は短くて、しかも投稿が遅くなってゴメンナサイあせる