少し前の話ですが、予定まで少し時間があったのでひとりでお茶をしていた時です。


近くに、小学生とそのママさん。

ひと目でわかる、塾のテスト直前という雰囲気。

短期記憶で暗記モノを詰め込み、目の前のテストをどうにかしのごうとしている様子でした。

お母様の熱量と、お子さんの悲愴感が対照的で、見ていて少し辛くなりました。

塾の定期テストは、範囲の決まっている、習熟度、定着度をはかるためのものであって、たとえ短期記憶でどうにかテストの点が上がったとしても、受験においてあまり効果は期待できないと思います。


また別の日には、お母さんがお子さんに、「わからなかったら塾の先生に聞いてくるのよ!」と付箋だらけのテキストを渡しているところも見ました。気持ちはわかります…

付箋があれだけ貼ってあるということは、自宅学習でどうにかしようにも、日々の宿題に追われ全部なんて終わりませんよね汗

ただ、我が家でもありましたが、「質問」とひと言でいいますが、これ意外とスキルがいるのでは!?と思います。

わかってる人にとっては、なにがどうわかっていないのかが想像しにくいですし、わからない人はわからないところを説明することがなかなか難しかったりします。

質問するタイミングも大事なポイントかと思います。

わからないからすぐ先生に質問する、という流れは、学ぶというよりも習うに偏り、自分の頭で考える機会を減らします。

算数などは、典型題を多く解くことで対応できたり、社会や理科の暗記項目をこなせば一定の点数は取れるかもしれません。

しかし、「わからない→質問して解決→覚える」という学習方法では、一時成功することもあるかもしれませんがいずれどうにもならなくなる時が来ます。

なぜなんだろう、どうしてなんだろう、どう解いたらいいんだろうと思考し試行する。

自分はこう考えたのにと、どこがどう違うから正解にならないかを調べる。

その上で質問をするならばきっと意味のある学習となると思います。

丸投げ的に「わからないので教えてください。」よりも、「ここをこうこう考えて解いたのですが不正解となります。」や「ここまではできたのですが、この先がどうしてこうなのかわかりません。」あるいは、「自分はこう考えて答えを出したのですがどうして違うのかが解説を見てもわかりません。」といった躓きポイントも添えると先生の指導もより具体的になるかと思いますし、正解を覚えることを優先するよりも理解することに重点を置くほうが記憶に残ると思います。


受験学年になるとやらなければならないことが増え、なかなか時間も厳しくなるとは思いますが、時間のある程度かけられる学年のうちに、それぞれのお子さんに合った勉強方法や姿勢、取り組み方などを身につけられるとよいのではないでしょうか。


ちなみに、SAPIXでの知識量は中学に入ってからもとても役立ちます。我が家は他塾でしたので、SAPIX出身のクラスメイトの知識の幅広さには舌を巻くとお子が驚いていましたびっくり

確かに、『四科のまとめ』なんかじゃ太刀打ちできないですよね滝汗