日本の残業について、とうとう国連からも勧告されてしまいました。
国連も勧告"残業大国ニッポン"…上司の残業はどのくらいが理想?
先月、国連の社会権規約委員会が日本政府に対し
"長時間労働や過労死の実態"
に懸念を示したうえ、防止対策の強化を求める勧告をしたとしてニュースになりました。
社会権規約委員会は"人権を保障する多国間条約の履行状況"を審査する機関です。
要するに「国際的に見て日本人の労働環境は異常」と言われたも同義です。
外務省によれば、この問題について踏み込んだ勧告を受けるのは初めてのことだといいます。
折しも、NHK「クローズアップ現代」が
"従業員の長時間労働は管理職の働き方に原因あり"
というテーマの番組を放送し、注目を集めたばかりでした。
過労やストレス、少子化などの社会問題の根底にはサラリーマンの"長時間労働"が一因としてあり、その解決の鍵を握っているのは上司である…という内容です。
上司の残業について部下のアンケート結果がありますのでご覧になってください。
【1位】1時間くらい(34.9%)
■遅くまで残られると帰りにくい…とは言え、毎日定時も困る。[男性/40代/公務員]
■部下が残業しているのに上司が定時で帰るのはちょっと腹が立つかも。[女性/30代/会社員]
■だらだら残業上司は大抵給料泥棒で仕事も下手。[女性/30代/主婦]
【2位】残業なし(31.1%)
■帰りたければさっさと帰ればよい。せいせいします。[男性/30代/その他]
■上司が残業していたらこっちが帰れない。意味もない残業して頑張ってるアピールする上司だと最悪。[女性/30代/会社員]
■能力ある者は自ら見本を示すべき![男性/10代/自営業]
【3位】部下が全員帰ってから(22.0%)
■部下より早く帰るな。空気読め。[女性/30代/フリーター]
■もちろん、部下も残業なし! …でも、手取りが生活費を下回る。どうにかならないか!![男性/50代/会社員]
■責任あるんだし、トラブルの時にいない上司ってたくさん見てきました。がっかりです。[女性/30代/会社員]
【4位】3時間くらい(9.0%)
■私自身が早めの出社と残業の毎日。[女性/30代/会社員]
■部下の後始末と翌日の段取りと他部門のフォロー。[男性/30代/会社員]
■役員になってからは帰りはまちまち。部課長の時は最後まで付き合う。残業の時は、帰りに一杯が常で役職手当ては飲み代に消えた上に持ち出しが多かった。でも部下たちはよく働いてくれた。今も来る者がいる。[男性/50代/その他]
【5位】定時よりちょっと早く(1.7%)
■家族サービスとか、子供との、コミューケーションがとれるし、いいんじゃない。[女性/40代/その他]
■ちょっと早くのほうがいいです。[女性/30代/その他]
■仕事ができる上司の部下だと誇りをもてるから。[男性/30代/公務員]
そして6位は【終電まで(1.4%)】という結果になったそうです。
「残業なし」と「定時より前に」の票を合わせて約3割。
「1時間程度」が約3割。
「3時間程度」と「部下全員が帰るまでいるべき」「終電まで」を合わせて約3割。
票が割れているところに、企業における管理職のありかたの難しさをしめしています。
日本人の間に
"上司より先に帰るのは気まずい"
さらに
"残業も努力のうち"
という雰囲気が蔓延していることは間違いのないことです。
管理職の目が気になり、仕事が片付いても帰れない…という人も多くいます。
一方で、処理しきれないほど仕事があるのに、上司はさっさと帰ってしまう…というケースも聞きます。
外国のように「定時で帰るのがあたりまえ」だとしたら、管理職の仕事のやり方や部下の仕事のやり方も変ってきます。
どうせ定時で帰れないならダラダラと仕事を・・・
なんてことはないはずです。
管理職についている人は、部下の残業が「怠慢」や「能力不足」からきているのか「人手不足」からきているのか見極める立場にあります。
それこそが管理職の仕事です。
日本の管理職がマネジメントをするのが仕事ではなく、違う仕事をしていることにも問題があります。
● 気功アカデミー練習予定表
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