たまには仕事関係の話など・・・
日経・日経BPなどの経済紙はおろか一般紙(新聞・週刊誌等々)でも騒がれたセブン&アイホールディングスのドタバタが先月ありました。
5月になると記事的にはだいぶ減っては来ました。
でも時々ですが鈴木前会長の記事がちらほら・・・
確かに現場(店や売り場)に立ったことも無い(昔、NHKのプロジェクトXでも放送されましたが)落ちこぼれ的メンバーで日本初のコンビニエンスストアを立ち上げたことやそれに伴う細かな数値管理を小売業に持ち込んだことなど稀代の経営者としては評価されるべき人だと思います。
その中でも特に私も関係している流通業関係のITについて、
私の考え方は
1.システムなどどうでもできる
→壊れても再構築(再インストール)すればよい
2.現場の運用(回し方)と本部の情報/方針が大事
→おろそかにすれば使ってもらえないごみシステムとなる。
現状と乖離した理想論的システムは金食い虫
その為には現状のヒアリングと分析が必要
3.使い勝手で手を抜かないでユーザのことを考えた設計/開発を
→開発は一時の苦労、運用は(そのシステムが終わるまで)毎回苦労する
とのことを大事にしてきました。
その為には新規導入のユーザに赴いて、現場を見る/些細なことも含めて話を聞く
(それが、現在のことであっても、改善点や問題点の希望的提起でも)
との思いで40数年・・・やってきました。
特に後輩や部下等に言ってきた事はデータを大事にしろと(現データも過去データも)、
それが需要予測などの手法を使って未来(将来)を形作るのだとも
→過去を見て未来を考え予測する最良の方法でそれによって
基本コンセプトとしての長期的運用が可能なシステムを構築できる・・・と。
ところが鈴木前会長の考えは違うようです。
「前年・前々年」の過去データに振り回されるな!、未来を考えて現在を作れ!」
「新規商品が完売!?」、バイヤーを叱りつけるそうです。
これは、
「お客様に商品を渡せないってことだ!」
「チャンスロスを起こして喜ぶな!」と・・・
(要するに欠品状態を問題化しているってことでしょう)
ほかにも、データが多くなってシステムを拡張(DataBase容量を増やす)との話が上申されたときに、彼は
「一年前のデータも含めて捨ててしまえ!」
「過去を見るな、未来を考えて今を構築しろ!」
と吠えた(?)そうです。
この記事を読んでこの人の発想はすごい!と思いました。
ただ・・・バイアスの掛かった記事かもしれませんが
「自分の息子に跡を継がせようとか・・・」
「ワンマンで伸びてきた部下を潰す・・・」
そのため
「後継者の育成能力は欠如・・・」
確かにダイエーの故中内さんやイオンの岡田さんとは全く違うタイプ(?)で問題も多かったと思いますが米国オリジナルのコンビニエンスストアを日本流にアレンジして拡大・拡張・進化(深化)させた功績は大だと思います。
我々も仕事柄よくあるのが無理なシステム(開発予算・期間等々)受注、
これについても開発担当と相談するとよく出てくるのは
・スケジュール的に無理です
・そんなLogic/機器で動かすことに責任はとれません
等々
一所懸命考えて「駄目」の理屈をこねくり回して言って来ることがよくあります。
これは貴重な『思考時間』を後ろ向きに消費しています、
その貴重な『思考時間』を使うなら前向きに『実現可能か』を考えたいと思います。
もっとも営業的に、誰が見ても無理な受注をするのは経営的にも担当者のモチベーション的にも別の話です。