当時は結構面白かった。根性と若さで何でも出来た(・・・と思う) | 酔眼(酔った眼でのあれやこれや)

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マルチチャンネルアンプSR機器でJAZZなど、CinelliとKonaの2×2輪生活、最近は運転していないAlfaRomeoMiTo結局は妻専用スーパー(買い物用)カーとなり果てる、チワワの『らぶ』とPentaxKPなどで撮るへぼ写真、酔った眼でのだらだら・ぐずぐずな年金生活の日々

まだパソコン普及が黎明期の頃、上司が転職して私も来ないかと誘われた、ちょうどその頃に自分の担当していたシステムも新システムへの入れ替えが一段落して次は何をやろうかと考えていたので転職をした。


新たな仕事は、パソコンを主体としたシステム作り。

とは言ってもメインフレーム(当時はこの呼び名ではなかったが)で出来るような大量データ処理やオンライン処理は性能・容量的にも無理なので小規模なシステムとして、中小企業向けの販売管理などを開発していたのだが、営業が既存顧客である重機械メーカの技術センターから「資料書管理システム」(とは言っても企業内の研究所に蔵書されている研究資料や技術書・論文などのレポートを管理するのだが)の開発を受注してきた。


機能要求内容を分析してみると「図書館のシステム」とよく似ている、特に蔵書の貸し出し/返却/予約等の管理と情報検索が必要で、その機能をパソコンで実現したいとの事。


要するに蔵書(資料)データをいろいろなキーでアクセス可能な機能を作ってしまえば他の機能は簡単に開発できるとの結論に至った。


今ではDataBaseを利用すれば簡単に実現できるが、当時は1ファイルに対して1Index程度しかファイル管理が出来なかったのでMulti Index File管理を開発することにしたのだが当時のOSでサポートされているFile管理方法がパソコンメーカから開示されていなかった。


そこで逆Assembleして解析することに。


今では「リバースエンジニアリング」として不法な行為ととられる場合が多いが当時は意外と杜撰な管理だったのでメーカ(今は消滅したが)からも何もクレームは無く無事解析してMulti Index File管理の仕組みのめどが立った。


私が無理を言ってエンジニアに


「君たちは天才的に優秀なので二三日で出来るよねー」(^-^)


などとプレッシャーをかけたのだがなんとこの開発を二人で二日で開発してしまった。


今の時代は大半がMicroSoft Windowsの世界なのでこんなことも出来ないしやろうとも思わないが、当時はまだMS-DOSやCP/M(これも懐かしいが)がまだ普及してなくて、富士通やNECなども独自のパソコン用OSを模索していた時代でOSやファイル管理もシンプルだったので実現できたのかもしれない。


この図書管理システムはその後発展し、そのパソコンメーカでは実現していない日本語変換処理(これも大きな声では言えないが、某メーカのオフコンで使われている日本語変換用ライブラリーを解析して開発:メーカから使わせてくれと問い合わせがあった)を実装し、Network(のようなもの LANなど実現していない時代)化し8bitパソコン同士をRS232Cケーブルで接続し某大手食品メーカに納めるにいたった。


あの頃は、自分たちに「発想」・「技術」・「根性」・「若さ」があり、パソコンOSやファイル管理手法も単純だったから実現できたのかもしれない。