適格消費者団体による追及 ~338号~(2026/06/24) | 景表法ニュースレター バックナンバー

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薬事法ドットコム社主、エグゼクティブ戦略顧問

の林田です(元政府委員・元弁護士)。

 

適格消費者団体による追及が増えています。

 

今年の3月6日現在でその数は27(ココリスの

MAP>リンク)。

 

昨年末までで、差止請求を受けた企業数が約

1200、訴訟に至ったケースが約100となって

います(ココリスの資料>リンク)。

 

もともとマンパワーも予算も不足する消費者庁

の補完的に始まった制度ですが、ここまで来る

と看過できない制度になっています。

 

今日はそんなお話しです。

 

1.フロー

(1)問合せ →申し入れ →差止請求(裁判外)

→差止訴訟と進んでいきます(>フロー図)。

 

(2)「問合せ」が的外れ、あるいは、それに

よって改善したという場合はそれで終了。

そうでない場合は「申し入れ」に進みます。

 

(3)「申し入れ」で改善された場合はそれで

終了。

そうでない場合は「差止請求」(広告を止めろ、

利用規約を使うな、といった請求)に進みます。

 

(4)「差止請求」でも改善しなければ「差止

訴訟」となります。

 

(5)「問合せ」に関しては公開されないケー

スもありますが(たとえば消費者被害防止ネッ

トワーク東海がRIZAP社を追及したケースは

非公開となっています)、「申し入れ」はすべ

て公開されます。

 

2.追及論点

(1)特商法・景表法・消費者契約法違反につ

いて追及する権限を持っています。

 

(2)薬機法違反について追及している事例も

ありますが、権限外という対応が可能です。

 

3.立証責任

(1)「不実証広告規制」という制度がカバー

すると企業側に立証責任があり、企業側が「正

しい」ということを立証しなければなりません

が、「不実証広告規制」がカバーしないと追及

側が「企業が言っていることは正しくない」と

いうことを立証しなければなりません。

 

適格消費者団体による追及に関しては「不実証

広告規制」はカバーせず、適格消費者団体が立

証責任を負います。

 

(2)(1)の点に関してはインシップ事件に関

する広島高裁判決(広島高裁令和5年12月

7日判決)において次のように明確に述べられ

ています(資料提出を要求する権限もないと述

べています)。

 

「(イ)不実証広告規制は適格消費者団体には及

ばないから消費者の誤認に関しては団体に立証

責任がある、

(ロ)それゆえ、団体は当然に資料の提出を要

求できるわけでない」