【深夜の沖縄ガンバレSP!?】禁断のマンガ「ヤマタイカ」を紹介します! | 優しい世界・還暦の逆襲

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コロワクのせいで死にかけました。生きてるうちに、言いたいことを言わせていただく!

ども~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!

たっぷり寝たせいか、なんかノってますよw。

沖縄に注目が集まっている今、20年の沈黙を破って、日本マンガ史上最大級の問題作をご紹介しましょう。はっきりゆってぶっ飛びすぎてるんで、果たして、沖縄へのエールになるかどうかわかんないですけどw。


 
この作品は、1986年「コミックトム」でスタートした、前代未聞の伝奇SFファンタジーポリティカルスペクタクルマンガですw。

簡単に言うと、縄文人の末裔である、沖縄(琉球)・アイヌの人々が、「日本を取り戻す」お話。

冒頭、いきなりこんな場面から始まります。↓

 
 
↑ 199X年のある日、九州南方のある地点で、巨大台風が突然消えます。

その直下には、なぜか巨大な銅鐸があり、海面に向かって膨大なエネルギーを放出している。

そして、


 

 
 海底から姿を現したのは、戦艦大和!!!

 
↑台風消滅を観測しにきた、気象観測船は、とんでもないものとすれ違い、戦慄する…。 
 
 


 
↑そのころ、沖縄の聖地・久高島では、神女(ノロ)たちが集い、祈りをささげ、松明に火をともした。


  

↑それに呼応するかのように、大和の主砲が火を噴き…。

 


↑46センチ砲弾が向かった先は…。

 
 


↑なんと米軍基地!! ゴミクズのように消し飛ぶF15戦闘機!!! 

 
 

↑基地はいきなりパニック!!!!

 
 

↑さらに火を噴く大和の巨砲!!!

 
 

↑砲弾はk火薬庫を直撃し、

 
 

 
 
はい、もうすでに凄いことになってます。

実は、この物語は、冒頭のこれでガツンとかましておいて、なぜここに至ったのかを、1年前にさかのぼって語りはじめるんですよ。

そのへん、はしょりつつも、以下説明します。

物語の主人公は、この3人↓




上のほうのヒゲのおっちゃんが、アマチュア歴史家の熱雷草作(あたらい そうさく)であり、下の二人が、彼の子たちなんですが、左の女性が、伊耶輪神子(いざわ みわこ)で姉、右が熱雷岳彦(あたらい たけひこ)で弟。二人は異母姉弟です。

神子は草作が沖縄の女性との間に設けた子で、岳彦は草作の故郷・北海道で別の女性と設けた子です。

なぜ沖縄と北海道なのか。

それは、この作品を貫く、草作の「火の民族仮説」によるもの。
その説は、少し前の「騎馬民族征服説」あたりがベースだと思いますが、要するに、一万年の歴史を持つ縄文人(=火の民)はフィリピンなど南方系がルーツの人々であり、火山の噴火など、大自然とともに生きる陽気な狩猟民だった、というもの。

一方、「日の民」である弥生人は、紀元前3世紀ごろに、半島経由で大陸からやってきた農耕民であり、火山を嫌い、秩序を重んじ、組織的軍隊を持って、縄文人を南北に駆逐していったと。

 ↑南北に引き裂かれる縄文人のイメージ。中央は古代の天皇(大王)



で、南に追われたのが琉球で、北に追われたのが蝦夷=アイヌであるとする説です。

ここまでは、よくある説なんですが、火の民族仮説のポイントは、日本史上たびたび起こってきた、大規模な「踊狂現象」、つまり大量の人々がある日突然家を捨て、踊りながら伊勢神宮などを目指して押しかける現象とリンクさせたこと。

この説によると、その原因は、混血したとは言え、日本人の大半のなかに残る「火の民族」の血の成せる業だということ。

有名なのが幕末の「ええじゃないか」ですが、それ以前にも、いくつかの大規模な踊狂現象はあった。しかも多くの場合、火山の噴火や大地震とシンクロしてたと。

で、問題はこっからです。

では明治維新後、踊狂現象=マツリ、はなかったかというと、そうではない、維新から約60年後、最後にして最大の暗黒のマツリが、あったんです↓

開戦

 

そして、敗戦…。

 
なぜ、楽しいはずのマツリが、暗黒の戦争になったのか、それは、マツリを導く巫女(シャーマン)が不在だったから。

そのシャーマンの祖とは↓

 
 ↑この作品では、縄文最後の女王とされる卑弥呼(フィミカ)なんですよ。
以降も、時空を越えて、卑弥呼とつながった女性がシャーマンとなっていたと。

 
 ↑このように、シャーマンが正しく導けば、楽しいマツリは実現する。

そして、話は戻りますが、久高島出身の女性を母に持ち、北海道出身の草作を父に持ち、なおかつ卑弥呼と会話できる霊力を持った本命シャーマン・神子さんの出現により、敗戦から約60年後の日本全体を巻き込んだ巨大なマツリ「ヤマタイカ」がはじまろうとしている。

神子は、ヤマタイカを始める前に、現代人の心をつかむ、巨大な「依代(よりしろ=神が宿る象徴物)」は何かと考えた。

従来のような御神輿やら山車ではインパクトが足りない。

そこで大和ですよ!!

とはいえ、冒頭の戦艦大和復活は、ほんのプロローグなんですよ!!!!

単行本で全6巻(文庫は5巻)のこのマンガの前半は、日本中の火山を目覚めさせ、巨大銅鐸「オモイカネ」を出現させて、戦艦大和を復活させるところまでなんですが、後半丸々使って、「沖縄の民衆+北海道・東北の民衆+戦艦ヤマト」による日本をひっくりかえす巨大な「マツリ」が描かれるんです!!!

最終目標はもちろん、東京!!
それを阻止するのは、自衛隊&米軍!!!!

まーも-こっからは、ゆっちゃうと面白くないんで、ちょっとした予告にしときます。

<みどころ?>

・フィリピンから北上してきた米戦艦ニュージャージーvsヤマト!
・第七艦隊vsヤマト
・海上自衛隊vsヤマト
・最後の東京決戦で超兵器を繰り出す米軍vsヤマト

なんですが、自衛隊も決して悪い人々だけではありませんw。↓


 

 

↑青森・弘前のねぶたと合流した北海道からの民衆を阻止する命令を受けた仙台の自衛隊某隊長はしかし、東北の歴史をふりかえり、彼らを通してしまう。

 
 

↑それどころか、逆に民衆をはげます隊長!



 

 

↑戦車の周りを民衆が通り過ぎていく…。屈指の名場面です。


 
また、東北関連でいうと、こんな描写も↓


 

 

 

↑90年代の時点で、すでに「予言」してますよ。この場面だけでも、すでにこの作品がアニメ化不可能だということが、おわかりいただけると思いますw。

あとね、天皇がらみもいろいろありますw。
(でも、最終的には、縄文と弥生は…(ヒミツ))

まあとにかくこの作品、星野之宣先生の総力を挙げた超大作なんですが、現在まで、ほとんど話題になってません。それはもしかしたら、「そっとしといたほうがいい」と考えた人が多いからなのかな? あまりにヤバいのでw。

でも、どうしても紹介したかったんで、ついついやっちまいましたm(_ _)m

今の沖縄へのエールにぜんぜんなってないかもしれませんが、お時間のある方はぜひ、読んでみてください('-^*)/