書紹しましょ。

今回はこちら。


明日、私は誰かのカノジョ 16


作)をの ひなお 先生



今回の表紙が第1巻の表紙と同じ立ち絵なんですよね。

第15巻から始まった雪の回の中盤でもあり、その心中が表される巻なのでとても感慨深いです。


第16巻もなかなかに刺してきます。

心の芯の部分を刺されました。


なんですかね。

をのひなお先生の人間の感情の変化だったり、周囲との関係のバランスやアンバランスさ加減の緩急は異次元なんですかね。


バランスが保たれていたり、やっと保てるようになったかと思っても今後何かがあるんだろうなという不安や、やはりあった時の崩壊の描写がえげつないです。


一昔前に「作家は経験した事じゃないと書けない」みたいな事がXで上がってましたが、まさにそんな環境を見てきたのではないかとも思えてしまいます。


そして、読んでいくと今回この表紙絵にした理由が分かりました。

そしてこの憂いとも取れる表情も。


あと、ネームの切り方や読んでいる時の呼吸の取り方も意識されているのか、重い話なのにもかかわらずとても読みやすく、それでいて伝える部分はしっかりと伝えてきます。

これは第1巻の時と変わらない、いえ、進化を遂げています、


何にしてもこの16巻は凄まじいです。

特に崩壊の様子が繊細で、それに呼応する感情の起伏が素晴らしかったです。


では今回はここまでです。

既に最終第17巻が発売されていますが、私はまだ読めていないのでいつ読もうかといったところです。


しかし、読んでしまったら終わってしまうので、きっと心の準備が整うまでは読めないのだろうと思います。


ではまた。