昨日、会社に着いてスマホを見ると電池残量が15%。

前夜からずっと充電台に置いていたはずなのになぜだ?

バッテリーの劣化か?

接触不良か?

そう思って帰宅すると、ACアダプターがコンセントから抜けていました。

 

よく家電の取扱説明書の「故障かな?と思ったら」の

一番上の項目に「電源プラグはコンセントに差し込まれていますか?」

的な問いかけがありますが、

「そんな奴おらへんやろ!当たり前やろ!」と思うものの

意外とそういうことがあるという話を聞きますが、まさにそれでした。

 

そういえば充電台に置いた際、差したままにしているアダプターが、

少し抜けかけていたので、この機会に埃を掃除しようと一旦抜いたのを

思い出しました。

そして、エアダスターを取りにその場を離れてそのままに。

最近そういうことが多くて困ります。

 

それはそれとして、そもそもなぜ電源プラグを掃除しようとしたかというと、

トラッキング火災」が気になったからです。

トラッキング火災とは、コンセントや延長コードタップなどにたまったホコリが

原因で起こる火災です。

 

長期間、電源プラグをコンセントや延長コードのタップなどに差しっぱなしに

していると、そのすき間にホコリが少しずつたまっていきます。

 

このホコリが湿気を吸うと、電源プラグの両極間(刃の間)で、

火花放電」が繰り返されます。

火花放電が繰り返されると、その熱がコンセントに接している絶縁部を加熱し、

電源プラグの刃と刃の間に電気の道(トラック)をつくってしまいます。

 

やがて、そこから放電し発火に至る、「トラッキング現象」が発生します。

このトラッキング現象による火災が「トラッキング火災」です。

 

起こりやすいコンセントの場所としては、次のような場所があげられます。

・家具などの裏側のホコリのたまりやすい場所

・湿気が多い場所、水がかかりやすい場所(洗面所、台所、トイレなど)

・エアコンの使用などで結露しやすい場所

 

統計上、火災の発生件数は6月・7月がもっとも少ないとされていますが、

電化製品などから発生するいわゆる「製品火災」に限ると、

この梅雨の時期から夏場は件数が増える傾向にあります。

その原因のひとつが、トラッキング火災ですが、その理由は湿気です。

 

プラグやコンセントにたまったホコリが湿気、つまり水分を吸って、

トラッキング現象が起きますが、梅雨の時期はそのリスクが高まります。

暖房機器の使用が多く、乾燥する冬場に特に火災が多いことは間違いないですが、

6月~夏場の時期も油断せず、対策が必要です。

 

トラッキング現象による火災は、一般住宅だけでなく、

オフィス・事業場で起こる火災の原因にも頻繁になっています。

職場の安全衛生のためにも、この機会に点検・清掃をお願いいたします。