そういえば、参政党がこの様な政治方針を掲げております。
どうやら、「化学肥料」や「化学農薬」を悪いものと設定している様です。
実際は、どうなのでしょうか?
こちらの本を参考に、見てみたいと思います。
カリフォルニア大学バークレー校のブルース・エイムス教授が、1987年『サイエンス』に「考えられる発癌危険性のランキング」と題しました論文を発表しました。
それによりますと、「水道水のリスクを『1.0』」とした場合、
- DDTの代謝物であるDDE…0.3
- 米国で農業用殺虫剤として使用され、後に規制された二臭化エチレン(EDB)…0.4
- ピーナッツバター…30.0
- 生のマッシュルーム…100.0
等といった感じですね。
エイムス教授は論争の中に於きまして、
「人間が摂取する植物中の発癌性物質のうち、天然化学物質の割合が高い」
と指摘されました。
それらを、植物自身が昆虫や菌などの病害虫や病原菌から守る為の天然農薬と表現されました。
マッシュルームには発癌性物質としまして、天然の殺虫成分でありますヒドラジンを含んでおります。
虫の食害を受けますと、天然農薬の分泌量は爆発的に増えるといわれております。
エイムス教授らが天然農薬の内52種類を調べましたところ、27種類は発癌性物質でした。
その中には、
- パセリ等のメトキサレン
- キャベツ等のアリルイソチオシアネート
- ゴマのセサモール
等がございます。
どんな野菜でも農薬を使いまして育てました野菜よりも、遥かに多量の天然農薬を含んでおります。
無農薬で育てました野菜の方が、虫の食害などで天然農薬が多くなっているとも考えられます。
特に現代の農薬は、適正に使用をすれば残留はございませんので、農薬のリスクは天然農薬のリスクからしますと心配するほどではないでしょう。
「虫食いこそが無農薬の証拠」
というセールストークを口外します有機農法関係者がいらっしゃいますが、虫食い野菜や虫食い果物は健康上のリスクが高まります。
これはFSAがロンドン大学衛生熱帯医学大学院に委託した研究で、過去50年間に発表されました52,471件の論文を包括的且つ綿密にシステマティックレビューした結果です。
要するに、有機栽培と一般の食品とで栄養成分に公衆衛生上は意味が有るレベルではないという事ですね。
更に有機栽培では収量が60%前後に低下する事が多い様です。
この少ない収量では、有機農法だけでは現在の国民の食料需要は支えられません。
「収量が落ちる」という事は、当初目標の収穫量を維持する為に農地面積を広げる必要が生じますし、労働投入量を増やす必要が生じます。
それは森林破壊などの自然破壊を加速させる事にもなりかねませんし、他の産業を犠牲にする事にもなります。
その様に考えますと、
「食料自給率100%を早期に達成」
という事は、それこそ騎乗位…あ、いや、机上の空論だと私は考えます。