「拉致家族会」に覚醒を求める | 朝鮮問題深掘りすると?

朝鮮問題深掘りすると?

初老の徳さんが考える朝鮮半島関係報道の歪み、評論家、報道人の勉強不足を叱咤し、ステレオタイプを斬る。

前回のブログでハマグリ大臣の嘘について書きましたが、ハマグリ大臣が嘘つきである事が立証されました。【ソウル=牧野愛博】(asahi.com2010年8月7日5時31分}によれば、ハマグリ大臣が3日の衆院予算委員会で「韓国側が『彼女は永久にどこにも出られない。1カ所でいいから観光旅行させてやってほしい』と。私はどこかでかなえてやりたいと考えた」と説明した事が韓国政府によって完全なでっち上げであった事がばらされたのです。韓国政府は翌4日が外交チャンネルを通じ、「答弁は事実無根」として日本政府に抗議していたことがわかったのです。


一方、金元死刑囚は、拉致被害者の横田めぐみさんについて、昨年5月に日韓両政府関係者に、「金淑姫(キム・スッキ)」(正体不明の新たな登場人物)の紹介で1980年代に平壌で会ったが、「横田さんがその後、どうなったのかはわからない」と答えていたこともわかりました。


ところがハマグリ大臣は4日の国会答弁で「(金元死刑囚から)『横田めぐみさんと田口八重子さんが生きている』とはっきりお答えいただいた」と説明したのです。つまり平気で偽証したのです。国会審議での偽証は罪にならないのでしょうか?なぜハマグリの辞任を要求しないのでしょうか?それとも偽証は罪にはなるが「拉致問題」は例外だとでも言うのでしょうか?


そういえば金賢姫以上に拉致問題で、様々な嘘を「新たな情報」として提供してきた麻薬中毒者の安明進に、「支援する会」が寄付金をネコババして1000万円もの巨額を渡していた事が内部告発によって明らかになっていますが、その安明進が国会で行った発言はほとんどが偽称だったことがわかっています(本人がそう証言しています)。ところが国会でこれが問題になったとは聞いたことがありません。


国会も馬鹿にされたものです。外国人に、しかも薬中が新たな怪しい情報でも提供くれるかと期待を膨らませながら、これほどコケにされた国会がほかにあるでしょうか?マスメディアでもテレ朝が報道したことは確認していますが、ほかでは一切眼を瞑ったようです。



拉致家族会の方々がこの問題にナイーブなのは分からないわけではありませんが、嘘の証言に踊らされてきたことに怒りを感じないのでしょうか? 自分たちの存在が「救う会」などに巣食うブローカのような人々に利用されていることに怒りを覚えないのでしょうか?なぜそれらのことを知っていながら真実を明かさないマスメディアに怒りがわかないのでしょうか?なぜ「救う会」もマスメディアも一連托生になって、この問題を稼ぎの手段としていることに怒りを感じないのでしょうか?


先の記事によれば日本政府が金賢姫の発言を横田さんの両親に伝えたところ、「両親は情報を公開しないよう求めた」といいます。なぜ公開しないように求めたのでしょうか?はっきり言って理解できません。公開してはならない理由など無いはずです。もしその理由があるとすればそれは、金賢姫を連れてきたハマグリ大臣への「思いやり」か、あるいは他の「特定の人々」に対する「思いやり」でしょう。だがその「思いやり」が仇となって返ってくることは目に見えています。その「思いやり」があなた方の周りに巣食う「救う会」などのブローカーらにとっては密の味であり、食い扶持なのです。ハマグリ大臣はその格好の例でしょう。ハマグリが国会で偽証までしたのも、その密の味が忘れられないからです。


彼らにとっては「拉致問題」は解決されてはならない永遠の課題にしたいところです。もはやそれは人権問題や人道問題ではなく政治問題であり、選挙での「票田」獲得マシーンなのです。だから選挙が近づくや誰もかしこもそれを訴えるのです。「救う会」に巣食う連中も同じです。食い扶持がなくなるので解決しては困るのです。少々きつい言い方だとは思いますが、「拉致問題」を取り巻く政治家や「救う会」などの政治ブローカー、この問題を飯の種にしているマスメディア関係者やフリーランサーによって日本の政治が泥で汚されています。拉致家族会の人々が覚醒しない限りこの問題は解決不可能だということ、日本の政治が泥まみれになるということを理解すべきときが来たのではないでしょうか?