その日の夜、潤伍の部屋に小さな訪問者があった。ハギと散々遊んだのにまだ足りなかったのだろうか?
「おじちゃん、ちょっといい?」
「どうした?」
ベッドに腰かけて地図を眺めていた潤伍は、大地を部屋に促した。
少年の表情は、どこか大人びた印象だ。
「昼間、お爺ちゃんが言ったこと…」
「お前を連れていけって話か…大地はどう思ってるんだ?旅に出たいのか?」
少年は潤伍の隣に座り込み、下を向いている。
「行ってみたいなって少しは思う」
膝を抱え込んだ。
「…お爺さんが心配なんだろ?」
「そうなんだ。お爺ちゃんちょっと調子が悪い時もあって…今日みたいな時とか…ても俺、なんにも出来なくて…」
上手く言葉に出来ない様子だが、潤伍には十分伝わった。
「お爺ちゃん、最近ホントに誰かが通ると俺を連れていけって言うんだ。…俺、邪魔なのかな…」
大地は今にも泣き出しそうだ。潤伍は焦る。
「それはないと思うぞ。…多分、お爺さんも心配なんだよ」
「ここは危ないから?でも、旅だって危ないよね?」
言葉に詰まる。少年の言は的を得ていた。
「おじちゃんはいつからハギと居るの?」
「もう8年になるな」
「…ハギが邪魔になったことってある?」
かつて捨てに行ったことを思い出したが、それは封印した。
「大変な事は沢山あるが、邪魔に思ったことはない。彼は家族だからな」
「…家族」
「正直、お爺さんがどうして大地を外に出したいのかはまだ分からない。でも、お前が邪魔だからって理由ではない事は分かる」
「どうして?」
「家族ってそういうものだ。お前がお爺さんの事を想うように、お爺さんもお前の事を想ってる」
「…そうなのかなぁ」
少年は納得出来ないようでいる。潤伍自身も、村内の真意が掴めていないのに、それを理解させようとするのは難しい。
「今日はもう遅い。子供はもう寝る時間だぞ」
潤伍はずるい大人のように、強引に話を切り上げた。
大地は肩を落としたまま、しぶしぶと部屋を出ていく。
「おじちゃん、ちょっといい?」
「どうした?」
ベッドに腰かけて地図を眺めていた潤伍は、大地を部屋に促した。
少年の表情は、どこか大人びた印象だ。
「昼間、お爺ちゃんが言ったこと…」
「お前を連れていけって話か…大地はどう思ってるんだ?旅に出たいのか?」
少年は潤伍の隣に座り込み、下を向いている。
「行ってみたいなって少しは思う」
膝を抱え込んだ。
「…お爺さんが心配なんだろ?」
「そうなんだ。お爺ちゃんちょっと調子が悪い時もあって…今日みたいな時とか…ても俺、なんにも出来なくて…」
上手く言葉に出来ない様子だが、潤伍には十分伝わった。
「お爺ちゃん、最近ホントに誰かが通ると俺を連れていけって言うんだ。…俺、邪魔なのかな…」
大地は今にも泣き出しそうだ。潤伍は焦る。
「それはないと思うぞ。…多分、お爺さんも心配なんだよ」
「ここは危ないから?でも、旅だって危ないよね?」
言葉に詰まる。少年の言は的を得ていた。
「おじちゃんはいつからハギと居るの?」
「もう8年になるな」
「…ハギが邪魔になったことってある?」
かつて捨てに行ったことを思い出したが、それは封印した。
「大変な事は沢山あるが、邪魔に思ったことはない。彼は家族だからな」
「…家族」
「正直、お爺さんがどうして大地を外に出したいのかはまだ分からない。でも、お前が邪魔だからって理由ではない事は分かる」
「どうして?」
「家族ってそういうものだ。お前がお爺さんの事を想うように、お爺さんもお前の事を想ってる」
「…そうなのかなぁ」
少年は納得出来ないようでいる。潤伍自身も、村内の真意が掴めていないのに、それを理解させようとするのは難しい。
「今日はもう遅い。子供はもう寝る時間だぞ」
潤伍はずるい大人のように、強引に話を切り上げた。
大地は肩を落としたまま、しぶしぶと部屋を出ていく。