辞書の仕事 (岩波新書) 増井 元  @AmazonJPさんから 
この本の88頁によると、広辞苑の初版では現代かなづかいと違う見出し用の「表音」かなづかいがあったが、使用者が混乱するので見出しも現代かなづかいだけになったらしい。
posted at 20:47:48
 
@kyojitsurekishi 「王さま」は「おうさま」なので、辞書で「おおさま」で引いても出てこないし、「大君」または「大王」は「おおきみ」であって、「おうきみ」では出てこない。このことは現代かなづかいを知らないとわからない。辞書の仕事 
posted at 20:50:12
 
@kyojitsurekishi 「伊豆大島」は歴史的かなづかいで「いづおほしま」だが、現代かなづかいで「いずおおしま」であり、「いづおおしま」ではないし「いずおうしま」でもない。辞書の仕事
posted at 20:52:08
 
広辞苑初版の見出しかなづかいとは、おそらく「築く(きずく)」も「気付く(きづく)」も「きずく」の箇所にあったということだろう。それが二版以降では「築く」は「きずく」の箇所、「気付く」は「きづく」の箇所(例えば「来着く【きつく】」等の後)に分散したということだろう。辞書の仕事
posted at 21:00:51
 
@kyojitsurekishi 辞書の仕事 134~135頁では「築く(きずく)」は歴史的かなづかいで「きづく」であり、「き(城)」+「つく(石や土を盛って固める)」が語源だとしている。
posted at 21:05:16
 
@kyojitsurekishi 歴史的かなづかいで「築く」も「氣付く」も「きづく」だが、現代かなづかいでは「築く」が「きずく」で、「気付く」が「きづく」である。辞書の仕事 
posted at 21:05:57
 
歴史的かなづかいで「合圖」と「會津」は「あひづ」で同じである。現代かなづかいでは「合図」は「あいず」で、「会津」は「あいづ」だ。それでも広辞苑初版ではおそらくどちらも「あいず」の箇所にあったのだろうが、今では「会津」は「あいづ」の箇所にある。辞書の仕事 
posted at 21:09:28
 
電子辞書の広辞苑で調べると「あいず(合図・相図)」は「あいす(愛す)」と「あいすいこう(愛洲惟孝)」の間にあり、「あいづ(会津)」は「あいつ(彼奴)」と「あいつう(哀痛)」の間にある。辞書では「合図」と「会津」のどちらを選んでも「旧かな」で「アヒヅ」だったとわかる。辞書の仕事
posted at 21:15:52
 
@kyojitsurekishi 辞書の仕事 の37~41頁で、「ら抜き」ことばや「他人事」「洗滌」「撒水」「攪拌」の読み、「役不足」「確信犯」「すべからく」「号泣」「檄を飛ばす」「情けは人の為ならず」の用法の変化について言及がある。
posted at 21:25:38
 
@kyojitsurekishi 最近、山本太郎の件で「確信犯」と「他力本願」の意味を改めて調べた。今後、デモをやる人はテロリスト扱いされることを覚悟の上でやる以外にないし、報道もする側も #秘密保護法 違反を覚悟して世俗的な意味の「確信犯」としてやる以外になかろう。辞書の仕事
posted at 21:28:57
 
@kyojitsurekishi #辞書の仕事 91頁 紙の辞書の泣き所は読みがわからないと引けないこと。「隧道(すいどう<~ダウ)」の読みがわからず「ツイドウ」と誤読する人のために広辞苑では「ツイドウ→隧道(すいどう)の誤読」という項目もあるらしい。
posted at 21:34:19
 
広辞苑で「五月病(ごがつびょう)」はカ行のコの箇所にあり、「五月晴れ(さつきばれ)」「五月雨(さみだれ)」はサ行の箇所にある。もし「五月晴れ」「五月雨」が「ごがつ(五月)」の箇所にもあったら便利だが、手持ちの電子辞書では現時点ではそうなっていないようだ。辞書の仕事
posted at 21:38:18
 
これで思い出すのが中国人が日本語を学ぶための辞書で、五十音でなく文字で並んでいる辞書だ。漢字はシナ語のピンインのabc順で並び、shengで「生」を調べると日本語の「生物(せいぶつ、いきもの、なまもの)」や「生(い)きる」もあるという具合だ。辞書の仕事
posted at 21:48:33
 
日本語の漢字表記の語彙を、日本語読みでなく、最初の漢字のシナ語読みで配列した辞書に固有名詞もあるかどうか確認できてないが、もしあれば「新井白石(あらいはくせき)」も「新宿(しんじゅく)」も「新潟(にいがた)」も
Xin(新)の箇所を探せばよく、中国人にとって楽であろう。辞書の仕事
posted at 21:48:42
 
中国人が日本語を学ぶための辞書で、日本語の漢字表記の語彙を「日本語読み」でなく、最初の漢字の「シナ語読み」のピンインの順で配列した辞書は「実用日語漢字詞典」だと思う。
实用日语汉字词典 (豆瓣)
#辞書の仕事
posted at 21:54:09
 
増井元(Masui Hajime)著「辞書の仕事」にあるように日本の国語辞典は漢字を確認するには便利だが、読みの確認には不便で、また現代かなづかいを確認したくてもかなづかいがわからないと引けない矛盾がある。だから現代かなづかいでは語頭で「ぢづゐゑを」が極力排除されているのだろう。
posted at 02:04:22
 
辞書の仕事 を読んで、以前、見た「奇跡の人」(ヘレン・ケラー役は確か荻野目慶子)の芝居を思い出した。大竹しのぶが演じたサリバン先生が英語でてがみを書いて「変なの、綴りがわからないから辞書を引くのに綴りがわからないと辞書を引けないじゃない」(台詞は日本語)。実際にサリバンがこう言ったとは限らないが、面白い指摘だった。
posted at 02:08:27
 
ちなみに鈴木杏はヘレンとサリバンの両方を演じたらしい。
 
辞書の仕事 で増井元(~はじめ)氏は「かなづかいがわからないと国語辞典を引けない難しさ」に言及。それで思い出したが、英語ではkinight[nait](騎士)という単語を引く場合、kで始まる綴りを知らないと引けない。日本では発音引き辞典が存在するらしいがこれは広辞苑初版のことか。
posted at 02:10:11 
 
「大王」の音読みは「だいおう」なので、辞書で「だいおお」で引いても出てこないし、「大王」または「大君」の訓読みは「おおきみ」であって、「おうきみ」では出てこない。このことは現代かなづかいを知らないとわからない。
 
@kyojitsurekishi 田中陽子の歌「陽春のパッセージ」では「愛」が辞書の1頁目にあることになっている。手持ちの角川国語辞典では前書や解説の後9頁から「あ」の項目が始まり、その頁では感嘆詞の「あ」から古語の「あいぎゃう(愛敬)」まで掲載され、その頁に「あい(愛)」がある。
posted at 03:15:31
 
@kyojitsurekishi 増井元「#辞書の仕事」によると、詩人で作家の高見順が「戦前の辞書は『愛(あい)』から始まり『女(をんな)』に終わった。戦後の辞書は『愛』に始まり『腕力』に終わる」と言ったらしいが、岩波の広辞苑では「あ」から「愛」まで約百項目あるらしい。
posted at 03:16:39
 
@kyojitsurekishi 手持ちの角川国語辞典では巻頭と巻末の解説や補足を除くと「あ」の項目では感嘆詞「あ」が最初。「ああ【嗚呼】」が5番目で、名詞の「あい【愛】」は23番目。これは戦後、昭和44年初版の辞書だが「わ」「ゐ」「ゑ」「を」「ん」の項目もあり、最後は「んとす」。
posted at 03:17:18
 
kyojitsurekishi 手持ちの昭和44年(1969年)初版の角川国語辞典では「わんりょく【腕力】」はあるが「わ」で始まる単語の最後ではなく、その次に犬の鳴き声の「わんわん」があり、その次が「ゐ」の項目で、その次の頁に「ゑ」「を」「ん」の項目がある。
posted at 03:17:47
 
「地面」が旧仮名遣いで「ぢめん」なのに現代仮名遣いで「じめん」なのは、辞書を引く人が、サ行で引くかタ行で引くか迷わないようにする配慮だろう。
 

現代仮名遣いの「表音化」は中途半端だが、これらの単語を引くとき「お」の箇所だけ見ればよくなったのは「進歩」か? 

わうじ→おうじ(王子) 

おほぢ→おおじ(大路) 

をぢさん(伯父さん、叔父さん) 

おぢいさん(お祖父さん、お爺さん)

📚#綴りが分からないと辞書を引けない問題📚

午前1:25 · 2020年11月10日·Twitter Web App

 

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関連語句
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