自然科学で使う文字式は本来、音素を表わすアルファベットで「速度」や「温度」を表わす。
こういう場合は漢字を使ったほうがいい。

F=Ma は Force(力)=Mass(質量)・acceleration(加速度)だから「力=質加」にすればいい。
V=V。+at は「速=速。+加時」、つまり「速度=初速+加速度×時間」である。

f は forece(力)と friction(摩擦)と frequency(周波数、振動数)と function(函数)の頭文字なので、f は力も摩擦も振動数も表わす結果となる。
だから摩擦係数ではギリシャ文字を引っ張ってきてμなどを使うことになる。
t は time(時間)と temperature(温度)の頭文字なので、重力の力学では t が時間を、熱力学では T が温度を表わすが、温度と時間の関係になると面倒になる。

T = t +273 という式があり、大文字の T は絶対温度、小文字の t は摂氏温度だそうだ。 
では時間はどう表わすのか。

そこでギリシャ文字で th を表わすΘ(小文字θ)で温度を表わし、θ(t)のように t(時間)の函数にすることになるわけだ。

v は velocity(速度)と volume(体積)を表わす。
ボイルの法則で P は pressure(圧力)、T は temperature(温度)、V は volume(体積)を示す。
粒子の速度と期待の体積と温度と時間を一度に扱う場合、どんなアルファベットを使うか気になる。

結局、ローマ字のほかにギリシャ文字が多用され、ΣやΩやωが使われ、ρは p とそっくりで、γは r とそっくりという難点がある。

「圧力×体積=一定」は PV=一定 と書かれるが、今では PV は promotion video の略で見る人が多いだろう。これは「圧体=一定」とでも書けばいい。
「体積/温度=V/T=一定」も「体/温=一定」と書けばいい。
最近は「家庭内暴力(domestic violence)」を DV という録画の装置のような言い方で表わす人が増えている。

CO2は Carbon(炭素)・Oxygen(酸素)2という意味だから「炭酸2」または「碳氧2」のほうが一目で意味がわかる。
H2Oは Hydrogen(水素)2Oxygen(酸素)だから「水2酸」または「氢2氧」とすればいい。

なお、言語学でSOVとSVOの比較などに出てくる S(Subject=主語)、O(Object=目的語)、V(Verb=動詞)も英語名の頭文字である。これは「主目動」「主動目」とでも書けばいい。
目的語はシナ語で「賓語(=宾语、binyu)」であり、「加熱」「加速」「減速」のような組み合わせは「動詞+目的語」なので「動賓結合(=动宾结构、dongbin jiegou)」と呼ばれる。

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2011年6/8 6月