シナ語では「奧薩馬・本・拉登」Aosama ben Ladeng である。
O- を「奥」Ao- にする方法は Obama→「奥巴馬」Aobama の例でも使われている。

英語で bin Laden だから「ビン・ラデン」になりそうだが、日本のマスコミでは「ビン・ラディン」である。
Y!Japan ビンラデン

調べるとアラビア語では usa:mah bin la:din である。
だったら母音の長短を無視するとしても「ウサマ・ビン・ラディン」でよさそうなものだ。
ただ日本人が「ウサマ」を發音すると「ウ」で唇がまるくならないので、「オサマ」のほうがいいかも知れない。

アラビア語は建前では a、e、i の3母音だけで、その代わり gh や h の変種など子音が多い。

アラビア語が世界に提供した単語を調べると、もとは3母音で、それが5母音に「訛って」いることがわかる。

'Allah
al-kuhul → alcohol
hizbu-llah,hizb-Allah → hezbollah
Makkah → Mecca
Muhammad → Mohammed
Muslim → Moslem
qahwah → coffee,cafe
Qur'an → Koran
Usamah bin Ladin → Osama bin Laden

hezbolla のアラビア語の發音は ḥizbu-llāh(i) だったり Ḥizb Allāh だったりする
qahwah の綴りは小学館『プログレッシブ英和中辞典』第2版(1987)から採用。
日本語のコーヒーはオランダ語 koffie から。
イタリア語では f が2個の caffe であるから、佛語 cafe au lait に対し、イタリア語で cafe latte である。
ただ日本では cafe latte のような混ざった表記もある。
lait と latte はいずれも lactose などの lact(o)- と関係がある。


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2011年5/12 5月