「藤」の草冠

1990年代に使っていたパスポートを2006年に更新し、5年分だったので、今日、また更新手続きをした。
名前にある「藤」の草冠(艸)について、普段は真ん中をつなげて書いているが、5年前に手続きをしたときは戸籍で離れているらしいので、真ん中が離れた草冠で書くよう、職員から言われた。
今度、正式な記入欄で草冠の真ん中を離し、旅券に轉写されるサインではつなげて書いたら、夜になって職員から電話が来た。仕方がないので「真ん中がついてもつかなくてもどちらでもいい」と言っておいた。

どうも戸籍にある漢字の字体で入力するようになっていて、機械の都合で漢字を決めるらしい。
このようなどうでもいいことにこだわる役所仕事は非常に面倒で、電話代からして無駄にかかる。
漢字の形でどうでもいいものは区別しないということにしたらどうか。

そうなると住民票では戸籍と違う字体だったのか?
昔はそんな違いは無視してよかったからだろう。
そのころに戻すべきだ。

なお、日本では「藝」を「芸」にしているが、中国では「藝」は「艺(=艸+乙)」であり、「芸」は「蕓(=艸+雲)」の略である。
ところが、藤堂氏の漢和字典では「藝」の和製略字の「芸」では「艸」の真ん中がつながっていて、もとから「芸」または「蕓(=艸+雲)」の略である場合はつながらないらしい。これで画数が1画違う。
こんな区別は無意味であろう。

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2011年2/1 2月