子育てて悩む親に対し「少し距離を置いたらどうか」という助言。
本当の字源では逆で、身近にいて見るという意味。

「親」は今の中国で「見」がなくて「亲(=立+木)」だけ。
つまり現代中国大陸では「亲とは木の上に立つ」になる。
また、「親」は「父親」fu4qin(1) や「母親」mu3qin(1) で使われるが、「親」にあたるのは「父母」fu4mu3 が使われることが多い。

字源を調べるともとは「辛+見」だったが、「辛」の下に印が追加されて「亲(=立+木)」になった。
「辛」と「亲(=立+木)」の関係は「木」と「本」の関係に近い。

漢和字典によると「辛」xin1 は身を刺す鋭いナイフ。
「亲(=立+木)」は「薪」の原字で木をナイフで切ったなま木。
「親」は「亲(=立+木)」を音符とし、「見」を加えた字で、ナイフで身を切るように身近に接して見ていること、直(ぢか)に刺激を受ける親しい間柄のこと。

だから「辛」xin1 の音が「親」qin1 や「新」xin1、「薪」xin1 に近い。
「親」qin1 の異読には qing4 もある。

本来「親密さ」と関連しているであろう「親」の字の意味を逆に解釋するところが「筆談ホステス」ならではの考えだ。
Y!辞書 親 シン

親鸞の名前は中国大陸の簡体字で「亲鸾」になる。發音は Qin1luan2(Qi ̄luan/) である。
「鸞」の上の「糸言糸」を「亦」にしたのは「變」→「変」や「戀」→「恋」とのケースと同じだ。



前後一覧
2010年1月 1/9 1/16 1/22 1/26