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日本語の漢字の發音はどう変化してきたか。
なぜ今の中国での發音と違うか。
これは興味深い問題ではあるが、普通はこれは趣味の領域であって、実用のためとはされていない。
シナ語を学ぶ人は中国人と意思疎通ができればいいはずだ。

日本でテレビを観ていると、中国人名は普通、日本語の音読みで呼ばれる。
毛澤東(Máo Zédōng)は日本で「モウ・タクトウ」Mō Takutō になる。

漢字は中国から日本に傳来したが、發音と意味が違っているため、ことばも通じなくなっている。

そこで中国人の本当の名前を知りたくなったし、日本語の音読みがどう形成されたか知りたくなった。

幸い、漢字の各時代の發音の変遷を記載している漢和字典がある。それで過去の發音を観ると日本語の音読みと近いものが多かった。

日本語の古代音は「歴史的假名遣い(~遣ひ)」による表記で推定できる。
「蝶」は今の日本は「チョウ」chō だが、本来は「テフ」tehu(ヘボン式 tefu)である。
上古代音では *「テプ」*tepu だったと推定できる。

今の北京語で「蝶」は dié である。
『学研漢和大字典』では「蝶」の中古音は dep であった。

つまり、古代の日本人は dep のような音を聴いて tepu として採用したのだろう。
中国では隋、唐の時代から宋、元、明の時代にかけて、dep の語末の p が消滅した。
日本では奈良時代(ほぼ中国唐代に相当)に「テプ」*tepu が「テフ」tehu [teΦu] になった。
この「テウ」teu が *[tjo:] を経由して chō [t∫o:] になった。

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