漢字を認められず戸籍のない子が1歳に

「玻南(はな)」ちゃんの姉は「瑠都(るつ)」さんらしい。
「琉球」で「琉」を使う沖縄では、「琉」を使いたい親が家庭裁判所に訴え、受理されたらしい。
「璃」の場合、成海璃子の名前で使われている。

戸籍がないとパスポート、選挙権、運轉免許、定額給付金、修学通知、検診・予防接種通知、出産・育児一時金、児童手当て手当、子育て支援手当、子供医療費助成制度などがだめになるらしい。

ただ、この家族の自治体では検診通知や助成などはOKになったらしい。

戸籍法第50条では「子の名には常用平易な文字を用いなければならない」とある。
文科省が定めた常用漢字1945文字に法務省が定めた985文字の人名用漢字、ひらがな、カタカナに限られる。

この番組では「終戦」後の事情までは説明していない。

2004年に人名用漢字に追加された488文字の一部が番組で列挙された。
「苺」「橙」「燕」「蝉」「蟹」「兎」である。
「苺」「橙」「燕」「兎」はいいとして「蝉」になると、もはや数が決まっている常用漢字枠に入れたいものを人名用漢字枠に入れようとしている人たちがいるように見える。

oshiete1.goo.ne.jp/qa889109.html

「蟹」に関しては「蟹江」という姓がある。

「宝石」で「ジュエリ」という名前がある。
2008年の男の子の名前1位は「大翔」。読みを問われたなぎら健壱が「たいしょう」と答えて×。
「ヒロト」「ハルト」「ヤマト」「ヤマト」「タイガ」「タイト」「ダイキ」「ダイト」というような読みらしく、「タイショウ」は番組の人によると「一人くらいはいるだろう」とのこと。
中国では「大翔」は Daxiang と読めばいい。

また、女の子の名前では2006年の名前の読みの1位が「ハルカ」で漢字は「春桜」「花華」「明佳」「遥楓」「春海」「悠」「晏加」がある。これでは振りがななしでは読めない。
中国では「春桜」は「春櫻」で Chunying、「花華」は Huahua、「春海」は Chunhai になり、読みで悩む必要はない。

「春海」が日本で「ハルカ」だろうが「ハルミ」だろうが、中国人には関係ないわけだ。

こうなると日本語よりシナ語のほうが簡単である。
また、「遥」の場合、日本で「遙」と別の名前と扱われる恐れがあるが、中国ではそんなことはない。
「悠」については「悠仁」で「ユウジン」と「ヒサヒト」の2種があるが、中国では Youren と読めばすむ。

漢字を制限しても、読みがメチャクチャであれば、制限の意味がないだろう。
また、子供の名前に「人名用漢字」外の漢字を使って拒否される親は「人名用漢字」の存在や、その範圍を知っていたのであろうか。さらに60年前に始まった漢字制限について反対なのか。そういう全体的な視点が欠けていて、こういうことが繰り返されているのが現状である。

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09年11/5