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日本のしりとりでは「ん」で終わる単語を言った人は「負け」になる。
日本語では「ん」で始まる単語がないというのがその理由だが、それでいいのだろうか。

日本語には「そうだ」を「んだ」という方言があるように、「ん」で始まる表現もある。
「うまい」を「んまい」ということもある。
「うま(馬)」と「うめ(梅)」は本来、「んま」「んめ」であった。

また、マラソンの Ndereba は日本で「ヌデレバ」と呼ばれるが、本当は「ンデレバ」である。
アフリカには「ンデベレ語(Ndebele)」がある。

それから、「おでん」の場合、最後の音を「ん」と解釋するのは「お」「で」「ん」と区切るからであって、これは o-de-N という拍による区切りだ。
音節で区切ると o-deN だから「お」「でん」という区切りである。
もし、音節で区切るなら「おでん」の次は「でん」で始まる単語にするのが適切である。

同様に、最後が調音や拗音であっても音節単位にすればいい。
「エレベーター」など、「エレベータ」なら最後が「タ」、「エレベーター」なら最後の文字が「ー」で、表記上、これで始まる単語はない。「エレベータア」と解釋すれば「ア」である。
これも「エレベーター」の最後を「ター」と解釋すればいい。
「じしょ(辞書)」も「よ」ではなく「しょ」で終わっていると解釋すればいいだろう。

もし、日本語が假名でなくローマ字で書かれることばであったら、しりとりはどうなるか。
ヘボン式であれば、shiritori(しりとり)→isu(椅子)→udon(うどん)→neko(猫)のようになる。
「うどん」のように「ん」で終わる単語でも最後が n と解釋すれば、ナ行の單語を続けることができる。
その代わり、単語の最後は a、i、u、e、o、n の5通りのどれかに集中するであろうから、2つ目以降はア行かナ行で始まる単語を使いまくることになる。
つまり、n 以外の子音(k、s、t、h、m など)で始まる単語はしりとりのゲームの最初に限られることとなる。

シナ語のしりとり
日本で「ん」で終わる単語をしりとりの反則としているのは、勝ち負けをはっきりさせるための便宜であろう。
もし、シナ語でしりとりをしたら「中国」→「国家」→「家庭」→「庭園」のように続く。
この場合、「葡萄」の「萄」のように、もっぱら熟語の最後で使われる漢字もいくつかあるので、それが出たらどうするかが問題になる。

また、「学長」xuezhang や「校長」xiaozhang のように「長」zhang で終わる単語の次に「長江」Changjiang のように chang と読む「長」を続けていいかという、異読の問題もあり、どこまでを一つの漢字と解釋するかも問題になるだろう。
「皇后」の「后」は「きさき」の意味だが、中国大陸で「うしろ」を意味する「後」を「后」にしているからということで、「皇后」の次に「后果」や「后悔」を続けていいかどうか。
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また「匙」は単独で chi、2文字熟語の後半でも「茶匙」なら chachi であるが、「鑰匙」yaoshi では shi である。すると、しりとりで「鑰匙」の次は何かというとき、shi と發音する「匙」は語頭に出現しないので、あとが続かないことになる。
「鑰匙」yaoshi のあとで、「匙」で始めるなら chi という読みに置き換えることになる。これはしりとりとして成り立つかどうか、その場その場でルールを決めて対処する必要がある。

英語のしりとり
アルファベットの言語でしりとりをすると、英語なら England→doctor→rain→notebook という具合になる。
英語では x や z で始まる単語が少ないので、場合によってはそこが勝負の決め手になるだろう。
また、英語では k で終わる単語は多いのに、それで始まる単語(key、kind、king など)は少なく、逆に q で始まる単語は多いが、それで終わる単語(Iraq など)は少ない、x で終わる単語は多くても、x で始まる単語が少ない(Xerox、x-ray、xylophone=「木琴」など)ということがあり、しりとりにはそこが影響するだろう。