「あだち充」はシナ語でどうなるか
シナ語で紹介する場合、「あだち充」の「あだち」の漢字が何かわからないと、譯せないことになる。
「安達充」ならĀndá Chōngで、*「足立充」なら*Zúlì Chōngだ。実際は「安達充」らしい。

こんな馬鹿げた習慣は、かえって面倒である。

日本人がシナ語を学ぶと英語のDeng XiaopingやJiang Zemin、Hu Jintaoが誰かわかって便利である。
ただ、Xiao Wanchang(蕭萬長)の英語名がVincent Siewというのは、少し、ひねった教養だ。

実は「蕭」の音読み「しょう」は歴史的かな遣いで「セウ」であり、Siewと同系であることは、一目瞭然である。


胡錦濤と青島をカタカナで書くと
日本で「胡錦濤」は日本語音で「こ・きんとう(<~たう)」だが、「フー・チンタオ」という振りがな(假名)も朝日新聞などで見かける。
一方、「青島」は中国の地名としては「チンタオ」である。
ここで「胡錦濤」の「錦濤」と「青島」が日本語のカタカナ表記でどちらも「チンタオ」になることに気がついた。
もちろん、「胡錦濤」はHu Jintaoであり、「青島」はQingdaoであるから、JintaoとQingdaoを「チンタオ」にする日本人の訛りである。

在日華僑用の中文紙でも「胡錦濤」に「フー・チンタオ」などと振りがなはつけない。
シナ語をまともに学ぶ側にとって「錦濤」Jintaoも「青島」Qingdaoも「チンタオ」にするカタカナルビは脱却すべき安易な初心者向けの間に合わせである。

中国にいる日本人に向けた廣告雑誌でも「胡錦濤」であれば、そのまま漢字で書く。「こ・きんとう」でも「フー・チンタオ」でも関係ない。シナ語を学んで使っている在中日本人にとって、「胡錦濤」がHu Jintaoであることは自明だからだ。


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2009年3/4