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2009年2月20日の朝日新聞より。
ユネスコによると、世界の2500の言語が存亡の危機。それは「2500箇国語」ではない。世界で国家は200前後である。
また、世界から見て日本のアイヌ語はもちろん、八丈島、奄美、沖縄のことばは別々の言語らしい。日本の言語はアイヌ語と日本語の7つの方言とされる7言語を合わせた計8言語がリストに入れられたようだ。

西洋人から見て、日本語の各地の方言と、それぞれの敬語とタメクチは、欧洲でいえばまったく別の複数の言語を使い分けているようなものらしい(金田一春彦『日本語・上』岩波新書赤版、16ページ)。

日本語の使用者の人口が世界で第6位だと言ったところで、それは単なる数え方の問題である。

また、台湾の先住民族(原住民族)の14の言語も存亡の危機らしい。

安易な「世界遺産申請」は観光客を集めようという打算によるもので、その乱發が「世界遺産」の価値を低くするだけであるが、それよりこういう消滅寸前の言語に対する評価のほうが重要だ。
特に現地の国で「一つの言語」とされているものを他者の目で「複数の言語」と見る意味がある。

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2009年2月25日
2月25日の「天声人語」でもこれが話題になっており、イタリア人は外国人がイタリア語の単語をいくつか話すだけでほめてくれるらしい。そして、それと正反対なのが英語圏の人で、外国人が英語を話すのが当然と考えているところがあるという話。

日本人は「外国人は日本語などわからない」と想ってうっかり海外で日本語で外国の悪口を言うとばれる危険性がある。

以前、中国に留学していたとき、留学生宿舎の共通語はシナ語であったが、黒板に日本語、朝鮮語、英語で知らせが書かれることもあった。留学生同士の連絡であった。この場合、韓国人は朝鮮語で書くのだが、これは同胞同士だけの連絡ということを意味する。うっかり日本人を怒らせることを書いた場合、日本人で朝鮮をを学んでいる人がいたらばれてしまう。

一方、英語の傳言は西洋人同士であろうが、これは西洋人同士にとどまらず、留学生全体に内容が知られてしまうことが多い。英語圏の人は同胞同士、別の言語圏の人に秘密の内緒話がなかなかできない。

田中克彦氏の本に書いてあったと想うが、日本が北海道を支配したとき、アイヌ人に日本語を押し付けるのでなく、教え惜しみをしたらしい。それはアイヌと和人を「差別」していたこと、アイヌが日本語を話して日本語が崩れるのを恐れたこともあるし、和人同士の会話の内容をアイヌ人に知られないですむ効果もあったようだ。


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2009年2/22前後