「カバーブ」と聞いて、何を思い出しますか?


多くの方が「シシカバブ」を思い出されたのでは?シシカバブ





インドやパキスタンで「カバーブ」と言ったら、真っ先に思い出すのは「シャーミー・カバーブ(シリアのカバーブの意)」です。タイトルには、日本語検索で多いつづりの「シャミカバブ」で書きましたが、正しくは「シャーミー・カバーブ」です。


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※アフガニスタンに近い地域で「カバーブ」といえば、「チャプリー・カバーブ(サンダル型のカバーブ)」という名のハンバーグ(?)が有名ですが





このシャーミー・カバーブはメインディッシュではなく、日本の「漬物」「箸休め」ぐらいの位置にあります。





おかずがなくてちゃちゃっとローティー(薄焼きパン)で食事を済ませる時に出される事もあります。


更には、何故かミルクティーと一緒に「お茶受け」(!!)として他のお菓子やおつまみと一緒に出される事も。





今世界中のムスリム(イスラーム教徒)がラマダーン月の斎戒(断食)をしています。月夜


この時期に「夜明け前の礼拝前に済ませる食事」として、作り置きして直前に焼くだけのこのシャーミーカバーブをローティーやパラータ(油で揚げた薄焼きパン)で食べる家庭もあります。


我が家もそうです♪





ラマダーン・ムバーラククラッカークラッカー





というわけで、今回はこの「シャーミー・カバーブ」のレシピをご紹介します♪


家庭によって作り方や材料に違いがあるのですが、これは私の義姉が教えてくれたレシピです。





後述しますが、出来上がりの量が多いので、「こんなには要らない」という場合は、全ての材料を必要に応じて半分や1/4で計算して作ってみてください。





また、作って食べた後に「肉が多い方が…」という方はお好みで肉の量と豆の量を調節してください。


私の知人宅では「豆の形が残っている方が美味しい」ということで、わざわざ少し固め(指の平で軽くは潰せない程度)の豆を荒くつぶした状態で形成するそうです。





材料:





・一口大に切った肉500g(大概マトンで作りますが、牛肉でも牛と鶏を混ぜてもOK&「肉」ではなく「ひき肉」でもOK)


・チャナダル250g(実際の名称はチャネー・キ・ダールと言いますが、チャナ豆で検索すると別の豆が出てくるので、この「俗称」で説明します)


・生姜・にんにくペースト各大さじ1杯程度


・玉ねぎの千切り150g程度(小さ目の玉ねぎ一個分)


・レッドペッパー小さじ2杯強


・ガラムマサラパウダー大さじ2杯強(実際は「クローブ○粒、カルダモン○粒、クミンシード○杯…」と粒を入れますが、全てのスパイスを集めるのは大変なので、今回はガラムマサラパウダーで代用します)


・卵Mサイズ1個


・塩小さじ2杯強








あると更に良い材料として


・上記外の玉ねぎみじん切り80g前後(小さ目の玉ねぎ半分ぐらい)


・しし唐かピーマン(しし唐の量で4本分程度)、あるいは辛味の少ない青唐辛子1本


・コリアンダーリーフ(香草)みじん切りで大さじ1杯強ぐらい


・ミントリーフ(スパイス会社のドライタイプもOK)大さじ1杯強ぐらい





作り方:


①の卵と塩以外の材料を全て水を入れた鍋に入れ、火にかけて豆と肉が柔らかくなるまで煮ます





肉が繊維状にほぐれた方が美味しいらしいので、材料に「肉」と書きましたが、時間がかかるのでひき肉でもOKです。その際はひき肉にカップ1杯ぐらいの水を加えて(あるいは水の入った鍋に入れて)ひき肉をよくほぐしてから火にかけて下さい。そのまま火にかけるとひき肉が固まってしまい、美味しく出来上がりません。





また、水はあまり多くなく底に焦げ付くほど少なくなく、ほどほどに加えてください。


後述しますが、水が多すぎると、豆がドロドロに茹であがった場合に、水分を飛ばすのがとても大変になるので。





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こんな感じです。





圧力鍋で作ると早くできます。大体30分ぐらいで豆も肉も煮えると思います。





豆と肉が柔らかく煮えたら木しゃもじやすりこぎで材料をつぶしつつ水分を飛ばします。


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こんな感じです。


これは少し水が多かった上に豆が少しドロドロと茹で溶けてしまいましたが…水分をきちんと飛ばせたら問題ありません。


ただ、この状態(水分多い、豆が煮崩れた)は水を飛ばすのが大変です。なかなか水分が飛ばないし、火にかけて放置すると焦げ付くので、ずっと木しゃもじで鍋の中を混ぜたりこびりつかない様に底をこそいだりし続けなくてはいけません。





もし肉も豆も形がしっかり残ったまま充分に煮えている場合はわざわざここで潰さずに、水分を飛ばすだけで、しっかり水分を飛ばして荒熱をとった後フードプロセッサーで潰してもかまいません。





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大体このぐらい、木しゃもじを刺して立っているぐらいの固さまで水を飛ばしたら、次の工程へ。





荒熱がとれたら、①の塩と卵を上記のタネに加え、更に②の材料を加えて混ぜ合わせます。


私は②の材料の内玉ねぎとピーマンをフードプロセッサーで細かくしました。





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こんな感じです。





それでは形成です。





全部混ぜ合わせたタネを、ピンポン玉大ぐらいに手にとって丸くし、厚さ1cmぐらいになるように平たくします。





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こんな感じです。


我が家にはコリアンダ-リーフがなくて入れませんでしたが、②の材料を全部入れるともう少しグリーンが映えるタネができますし、香りが引き立って食欲をそそりますよ♪ラブラブ!





上記の材料で大体35個ぐらいできます。


「それは多すぎる!!」という場合は、全材料を半分や1/4に計算して作ってください。





これは冷凍保存できます。


その際、取り出す時にはがしやすいように、保存用の容器底に薄く油を敷き、2段・3段と重ねる時に、ラップを敷いてそのラップに薄く油を敷いて下さい。





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こんな感じです。








食べる時は、既に材料に火が通っているので(…卵は生でしたが)、タネの両面に焼き目がつくまで油で焼くだけです…冷凍保存した場合は軽くレンジで温めて(500wで4,50秒程度)解凍するか、弱火でじっくり火を通して中まで温めて下さい。





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こんな感じで、ハンバーグを焼く時ぐらいの油をフライパンに入れて熱し、カバーブの両面にいい感じに(笑)焼き目をつけます。





タネが柔らかいので、ひっくり返す時やお皿に盛る時は慎重に。








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こんな感じです…ちょっと見栄えが悪くて済みません。





焼く時の油が少ないと、手前右のような「ボソボソ」感の見た目になってしまいます。


奥の左側のような美味しそうな(笑)「焼け目」を作るためには、やはりハンバーグを作る時のように少し多めの油で焼いて下さい。





インド・パキスタン料理の「箸休め」としてだけでなく、ピタパンやトルティーヤに野菜やソース・ケチャップと共にこのカバーブを入れて食べても美味しいですよラブラブ