家庭菜園でおいしい野菜を作るときに注意したいのが、害虫と病気です。
対策としては農薬がありますが、できれば使いたくない方も多いでしょう。
そんな時は、食品成分で病害虫を防ぐ方法があります。
トマトやきゅうりの夏野菜につく病害虫と、その対策について紹介します
野菜を育てていると、避けて通れないのが「害虫と病気」です。
農薬を使うという選択肢もありますが、食べるものにはできれば使いたくないという方も多いでしょう。
そんな時は、どうしたらよいのでしょうか。今回は、100%食品成分で害虫や病気を防ぐ方法をご紹介いたします。
トマトやきゅうりなど、夏野菜に多い病害虫
家庭菜園で手軽に作れる夏野菜
夏野菜で人気のあるトマトやきゅうりなどに多い害虫は、アブラムシ、ハダニ、コナジラミなどがあります。
病気では、ベト病や疫病、うどんこ病などが出てきます。
ちゃんと対策をとらないと、病害虫が発生して収穫量が思うように伸びないことがあります。
例えばきゅうりでは、5月に苗を植えつけるとすぐに、アブラムシやウリハムシに悩まされます。
同時に、ベト病が発生し、さらにはうどんこ病にもなり、収穫できずに終わってしまうこともあります。
家庭菜園で悩まされる「アブラムシ」
アブラムシ
アブラムシは野菜全般につく代表的な害虫で、群れとなって野菜につきます。
野菜の葉、新芽、茎などから吸汁するため、野菜の成長がとまり、やがて枯死します。
また、アブラムシの排出物がすす病を誘発したり、ウイルス病を媒介させたりすることもあります。
ですから、アブラムシを防除することは、ウイルス病対策にもなるわけです。
アブラムシが発生する時期は、3月から11月までの長い時期にわたります。
ほとんど全ての種類の野菜が被害にあいます。
家庭菜園で悩まされる「うどんこ病」
うどんこ病
雨が続く梅雨時期よりも、乾燥した時期になると発生しやすくなるのがうどんこ病です。
うどんこ病は葉や茎に発生する白いカビ(糸状菌)です。
初期症状は、うどんこ(小麦粉)を振りかけたような症状が、葉や茎などに広がります。
葉がカビで覆われると光合成が阻害されたり、生育不良になってしまい、やがて枯死します。
ほとんどの野菜に発生し、特にきゅうり、カボチャ、スイカなどのウリ類、トマト、ピーマン、ナス、バラなどで被害が深刻です。伝染するため、早めの対策が必要です。
家庭菜園で有機栽培(オーガニック栽培)に挑戦したいとき
家庭菜園では、野菜を有機栽培(オーガニック栽培)でチャレンジしたい方が多くいらっしゃいます。
この方法は、肥料を堆肥等に代えなければならないし、病害虫対策も工夫が必要です。
害虫や病気に対してはどうしたらよいか、わからないことがたくさんあります。
しかし、害虫や病気に対しては食品成分や天然成分を使ったアイテムを利用するなどの方法があります。
家庭菜園やガーデニングで、市販の薬剤を使用しない理由
家庭菜園やガーデニングの害虫防除で、市販の薬剤(農薬)を使用しない理由をアース製薬が調査(2012年自社調査)したところ、「成分などが怖い」という理由で、市販の薬剤を使用しないという方が多くいました(32.8%)。「やはり薬剤に含まれる成分が怖い」、「私たちの体にどう影響するか心配だ」といったことがうかがえます。
次いで、
- 使用するのが面倒だから(14.4%)
- 何を使っていいのかわからないから(11.8%)
- 購入するのにお金がかかるから(11.0%)
- 植物が枯れてしまいそうだから(10.2%)
- 薬剤を使うことによって近所に迷惑がかかりそうだから(8.7%)
の順となりました。
安心・安全な食品成分100%の病害虫対策「やさお酢」
葉裏にもスプレーしやすく、逆さ噴射もOKな「やさお酢」(特定防除資材)1000ml
化学的な殺虫成分や殺菌成分を使わないで野菜や果樹、花を育てるのに便利なアイテムが、安心・安全な100%食品成分の「やさお酢」です。
オリジナルブレンドされたお酢100%の「やさお酢」は、食べる直前まで散布できます。野菜や果樹などの食べられる作物、草花・庭木まで幅広く使うことができます。
害虫や病気に優れた効果を発揮するこの薬剤。成分や環境への影響に不安を感じておられる方でも、安心してご利用いただける製品だといえます。
100%食品成分でどのくらい病害虫対策に効果があるのか、実験結果を見てみましょう。
アブラムシの大量発生を防ぐ
アース製薬で実施したピーマンのアブラムシに対する試験では、アブラムシを発生させ、2~3日おきに2週間散布し1カ月後の観察を行ったところ、無処理区(写真左)とやさお酢処理区(写真右)を比較し、アブラムシがほとんど見受けられなくなりました。
ピーマンのアブラムシに対する試験(自社試験: 2016年)
同様の試験をキャベツでも行いましたが、この試験でもやさお酢処理区は、無処理区と比較して明らかに少ない結果となりました。処理を止めてからも約1ヵ月間の予防効果があります。
さらに、アブラムシに散布し、殺虫効果試験を行ったところ、やさお酢を散布した方はアブラムシの致死率が96.6%と、水を散布した方(14.3%)よりも効果的であることが判明いたしました。
発生前から散布して、うどんこ病を防ぐ
アース製薬では、きゅうりの葉にうどんこ病菌を付着させ、1日1回やさお酢を1週間処理し無処理区と比較したところ、明らかにうどんこ病の発生を抑える効果があることがわかりました。
そしてこの実験で、うどんこ病の発生前から野菜にやさお酢を散布することによって、うどんこ病を防ぐことが可能となったことが分かりました。
きゅうりのうどんこ病に対する試験(自社試験: 2016年)
きゅうりがうどんこ病にやられないとすれば、収穫本数は伸びて30本に達することもあると思います。
さらに、事前にやさお酢を処理しておけば、アブラムシ、ハダニ、コナジラミなども防ぐことができます。
ガーデニングの害虫対策ガイド 藤田 智
All Aboutより転載