自己欺瞞は、じぶんの良心に好都合な事態収束を観念(言葉)の工夫によって図ろうとする生活場面に、ありふれて生じるものである。この、人間関係の政治的場面に生じる自己欺瞞が、最も問題な自己欺瞞であり、自己欺瞞といえばこれこそ問題にすべき自己欺瞞であると言っていいほどのものである、とぼくは思う。

 

この、人間の卑怯なわるがしこさに気づくのに、呑気なぼくは何十年もかかった。