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いま訳している付近に「神性の暗号と悪魔の暗号」ということが言われている(ヤスパース『哲学』第三巻「形而上学」164頁)ので、ああやっぱりヤスパースもそこまで気づいていたなあ、と思っているところだ。暗号にも明暗の両義性がある。集合容喙現象が絡んでいるのがこの世の本性だ。そして、悪魔には真面目なものは何も無い。だから、暗号は食っても食われるな、と、酒は飲んでも飲まれるな、に倣って言っておきたい。これが主体性の生の原則だ。

 

 

 

《人間は、あらゆるこれらの、そして他の諸形態に抗するべきであり、暗号として現象する神性にも抗して自らの権利を守るべきである。この権利は、超越的な神性が遠きところから人間に与えて承認するものなのである。すなわち、神は超越者として、私自身が存在することを欲するのである。》 (同 168頁)