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何か超心理学的な感知がぼくの生活においてぼくに働いていることは、経験からしてぼくには明らかだ。思いつきのように急にどうしてこんなことを、しかもじぶんの意志でするのだろう、と内心思うことがあるが、そういうときは直(じき)に、その行動がぼくに必要だったことが明らかになる。気まぐれ的な行動が、無論すべてがとは断定できないが、そうとうのものが、無意識な感知と深慮を動機として生じることは、疑い得ないとぼくには思われる。ぼくは無論操り人形ではない。それなのにぼくの意志の実感が伴う行動が、まるで根源的に操縦されているかのように生じるというのは、知性意識の二律背反のようで妙な感じがする。

 

人間というのは、じぶんの肩の後ろのあたりに、善意で、じぶんを気遣い、見護り、アドヴァイスをささやきかける、暗黙感知の力と一緒に生きているのではないか。これはぼくの過去と現在を振り返って、どうしてもその経験を認めざるをえないものである。