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初再呈示

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ぼくは無論、絶対的意味で完璧な人間ではない。しかし自分の歴史性において、その都度、歴史的に完璧である。その意味は、なるほど、その都度毎の瞬間のぼくの態度は、後のぼくの境位から観ずれば、欠陥のあるものであることもあるだろう。しかし、その瞬間においては、ぼくの出来るかぎりのものであったことは、たしかなのである。その意味で、歴史的に完璧だったのだ。反省や、他からのいわゆる批判なるものは、常に、その時点でのぼくの状況を充分に想起したり想定したりしていないものであって、状況を充分に想起できた時には、ぼくのその時の態度はむしろ肯定できるものであることが多い。ほんとうに反省すべきことがじぶんで気づかれたときには、ぼくはその反省を生涯忘れるものではない。