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そういうものをぼくはずっと感じている。たぶんそういう風土をつくっているのは多数派ではない。ほんとうは少数派なのに、ひとが「神」という言葉を言うだけでくってかかる日本人がいるのだ。大多数は、人間として言わば精神本能的に「神」という観念を尊重しているから、その言葉をひとが呟くのを傍で聞いても、無論、よけいなことは言わない。少数の稀な日本人が、知性も教養も知識も欠けているのに、じぶんに自惚れて、たぶん、手広く迷惑をかけているのだ。具体的に例を書こうとしたが、あまりに愚劣で高慢な内容なので、ぼくはやめたところである。じぶんは感情的に正しく、よくかんがえてもいる、と思っていて、ほんの表面では謙虚で誠実そうでいながら、実体は化け物のように高慢な人間が日本人には稀におり、人間の良識を代表しているつもりでいるのだ。ほんとうは平均的な人間水準にも達していないことに、本人だけが気づいておらず、他者に心的外傷を負わせて平気などころか、確信犯的にいい気味だぐらいに思っている。深い勘違いだ位に言って済ませられることではない。

 

「神」への志向は人格の基本であり、相互の孤独な「神」を認め合うところに ほんとうの人間関係がある。

 

 

神はしばしば激烈な抗争の原因となるが、それこそ神が虚構な想念ではなく人間の魂の根源に存することの証拠である。