一年前のきょう。初再呈示。 

 

このとおりだと思う。

 

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 なぜなら、じぶんが他に思ってもらえるように心掛けることなく、じぶんが人格だというだけで、他から尊重されるように、他にたいして要請するからである。 およそ道徳的に要請する者は、道徳という衣の許で、他に甘えている。 それでいて、じぶんは、他にたいする勝手放題の態度言動を改めないのである。 

 

 

 道徳的な人間が嫌われるのは、こういう心理に原因がある。 

 

 思っても楽しくも愉快でもなく、不愉快と腹立ちしかないような者のことを、誰が大事に思うものか。小学校クラスの問題ではないか。理屈というものがいかに人間を馬鹿にするかということだ。

 

 

 

〔ここで、「他に思ってもらえるように心掛ける 」とは、別類の他者依存ではない。みずからを省みて、ヤスパース的に言えば「本来的自己」に立ち返る決断をすることである。正しく自己になっている者のことしか、人間は思わないものだ。〕