どうしたの?

 

うん、アンドレ・マルローはやはりぼくだった。ゲーテやロマン・ロランを読んでもどうもしっくりゆかなかったが、マルローを読んではじめて納得した。ぼくを理解するには、というより人間を理解するには、マルローを読んでいなくちゃいけない。 

 

 

敵意ある寛大さ、という言葉をぼくははじめて読んだ。これが人間だ。

 

 

 

前から読もうと思っていた彼の小説群、けっきょく状況の促しで読みはじめた。状況とはマルセルのいう意味での状況であることをぼくは意識している。じぶんでは明確に捉えられずに作用される、それが状況だ。マルセルの戯曲のなかでそのことが証言されている、と思う。具体的には、自分に向って行動を起こさなくては、という状況になったこと 

 

 

 

勉強することが僕となること