「日本人領事拘束事件 「日本側の抗議に根拠なし」=駐日ロシア大使」ほか


私は、今件における日本側の高圧的態度はむしろ不可解な事象であるという印象を受ける。政府は何をかんがえているのか。やはりいまの日本政府はおかしい。私がそう感じるのは世界の慣わしを知らないからではなく、ロシア側も同様に感じてここに抗議表明をしている。日本の態度は主権国家にたいする態度ではない。日本政府は、まず自国民が納得できるような説明をする必要がある。

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日本人領事拘束事件 「日本側の抗議に根拠なし」=駐日ロシア大使
2022年9月27日, 21:59 (更新: 2022年9月27日, 22:08)

ガルージン駐日ロシア大使 - Sputnik 日本, 1920, 27.09.2022

© AP Photo / Eugene Hoshiko

ロシアのミハイル・ガルージン駐日大使は27日、ウラジオストクで拘束され国外退去処分となった日本人外交官の行為について、領事関係に関するウィーン条約違反であり、ロシア側は日本に謝罪を求めなければならないとの認識を示した。

事件を受け松野官房長官や林外相らがロシア側を非難したことについて、ガルージン大使は「日本側がロシアの治安当局に対して批判的で否定的な態度を表明している」と指摘。そのうえで、「当該外交官がロシアの法律に違反し、ロシアの安全保障に損害を与えたため拘束された」と説明した。

また、ガルージン大使は当該外交官の行為について「自らのステータスに反するもので、ロシアの法律や領事関係に関するウィーン条約に違反するものだ」と強調した。


日本側が謝罪を求めてきたことに対しては、すでにロシア側は抗議したとしたうえで、次のように述べている。

「ロシア側には断固抗議する根拠がある。そして、こうした日本の外交官の行為に関して謝罪を求め、今後ロシアで日本人外交官による同様の行動が繰り返されないように求める根拠がある。ロシアの治安機関はロシアの法律に基づいて動いている。日本側の抗議には根拠がなく現実を反映したものではない」


FSBは26日、スパイ活動を行ったとして在ウラジオストク日本総領事館の領事、モトキ・タツノリ氏(ロシア語原文ママ)を拘束したと発表した。FSBによると、モトキ氏はロシアと「アジア太平洋地域のうちの一国」との協力やウラジオストクが位置する沿海地方における西側諸国の対露制裁の影響に関連した秘匿情報を、金と引き換えに入手するなどのスパイ活動を行い、ロシアの法律に違反したとしている。FSBの公開したビデオには、モトキ氏が罪状を認める様子が映っている。

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安倍元首相の国葬に参列したロシア代表 「安倍氏は日本が独自の道を歩み、自立しなければならないことを理解している人物だった」
2022年9月27日, 23:01 (更新: 2022年9月27日, 23:20)

シュヴィトコイ国際文化協力担当大統領特別代表 - Sputnik 日本, 1920, 27.09.2022

© Sputnik / Shumilova Eleonora

エレオノラ シュミロワ

独占記事

東京で27日に行われた安倍晋三元首相の国葬には、34人の国家元首と14人の元国家元首、皇室の方々など約4300人が参列した。ロシアからは、ミハイル・シュヴィトコイ大統領特別代表(国際文化協力担当)、ミハイル・ガルージン駐日ロシア大使が出席した。この国葬後、スプートニク特派員はシュヴィトコイ氏に式典の印象や露日文化における安倍首相の貢献について質問を行った。

これよりも前、ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、プーチン大統領は安倍元首相の国葬に関して日本を訪問する予定はないと明らかにした。毎日新聞は日本政府筋の話として、プーチン大統領が国葬に参列したいと表明したとしても、日本政府は例外的な扱いでビザを発給はしないだろうと報じていた。プーチン大統領は今回日本を訪れなかったものの、安倍氏の国葬にはロシア大統領府のシュヴィトコイ大統領特別代表(国際文化協力担当)とガルージン駐日ロシア大使が参列した。


シュヴィトコイ氏はスプートニクに対し、日本側の招待に非常に感謝していると述べた他、日本の政治指導者としての安倍氏を高く評価した。

シュヴィトコイ氏:「この式典に私を招待することを決めた安倍氏の遺族と人々に心から感謝している。日本が生み出した優れた人物に対して敬意を表すべきなのだ。私は、安倍氏は戦後日本の総理大臣の中で最も有能な人物の一人ではないかと考えている。それは、最も長い間政権を担ってきたからというだけではない。最年少で首相に就任したからというわけでもない。安倍氏は、日本が昔から米国と根本的に親密な関係でありながらも、独自の道を歩み、自立していかなければならないことを、実によく理解している人物だった。日本の憲法が米国の政権の影響を受けて作成された際に押しつけられた条項を修正するための憲法改正が、安倍氏の首相時代に再び議題となったのは偶然ではないだろう。安倍氏は真の愛国者であり、日本にはマルチベクトルの政策が必要であることを理解している人物だった」


シュヴィトコイ氏は安倍氏の国葬についても高く評価している。しかし、同氏は、この式典で「悲しかった」ことが1つだけあると指摘した。

シュヴィトコイ氏:「近年の安倍氏の活動を紹介する短い動画の中で、安倍氏の対露政策について触れる余地が全くなかったのが残念だった。プーチン大統領との会談は27回にも及ぶと専門家は述べているのに、プーチン氏との会談はまるで行われなかったかのようだった。安倍氏のロシアへの訪問も、ロシアにおける日本の年のような、大規模イベントもなかったかのようだ。このイベントは2018年において大きな催しの一つだったとのだ。両国の関係において、これは大きなイベントだった。そして、これが今日の政治状況であると理解している。落胆せずにはいられない。しかし、日本の外務省から国葬に招待され、この国葬が非常に感動的な、心動かされるものだったので、本当にありがたく思っている。国葬は日本的な非の打ち所のないセンスとスタイルで、同時にとても感情的な高揚感を与えてくれるものだった。しかし、そのような式典にも政治は介入してくる。そして、こういったものが残念ながら、今の時代を表しているのだ」


しかし、シュヴィトコイ氏は、今回の訪日について少しも嘆いておらず、ロシアが安倍元首相の国葬に代表を送ることを決定したのは正しいことだと考えていると強調した。

シュヴィトコイ氏:「ロシアと安倍氏は最も友好的な関係にあり、とりわけ安倍氏とプーチン大統領が最も友好な関係にあるロシアは、安倍氏に対する態度を何らかの特別なジェスチャーで示すべきだと考えた。つまり、ロシア政府から人を向かわせるということだ。そして私は、これが全く正しく行われたと思っている。日本のパートナーたちも、このことに気づかずにはいられなかったと思う。我々が、今日の政治情勢が、安倍氏の晩年の政治活動を描いた映画の最後のシナリオをほのめかしていることに気づかずにいられなかったのと同じように」