今回、ヘルダーリンの小説「ヒュペーリオン」を読んで、高田先生がしばしばヘルダーリンの言葉をじぶんの文章に添える境位が、ぼくは解るようになったと思う。ぼくは、この小説の価値を、ゲーテの百倍上に置く。ヘルダーリンの純粋で高貴な精神性こそは、あらゆる精神を測る基準である。すくなくともぼくはヘルダーリンと同質の精神だし、高田先生にしても、根本的なところでそうだろう。高田先生のことを論述する際にも、傍証のようにヘルダーリンがあることを嬉しく思う。 

 親密な傍証をふやしてゆこう。