ぼくが為したことは、それが正しかったからであり、為さなかったことは、為さないことが正しかったからである。ぼくの世界に貢献するに応じて、そのものは真である。為したこと、出会ったことも、ぼくがそこから養分を吸収するかぎりで正しいのであり、いつまでも関係を保ちつづけるのが正しいのではない。これらのことは、ぼくの自由を包括する運命が、ぼくよりよく知っていることである。 

 

 

 

ぼくに為させたり、止めさせたりする、神秘な動機を、ぼくはじぶんであまりにも知らない。じぶんの欲求は、ぼくは感じ知っているつもりなのだが、それは想像と同類のものであり、ぼくに働いて実際に為させたり止めさせたりする動機は、別次元にあることを、ぼくはそろそろ認めてよいとおもう。 

 

 

神秘な実際の動機は、運命に根ざし 運命から生じている。

 

 

 

世のなかのほとんどの人間は、いわゆる倫理的人間もそうだが、想像と単なる欲求の次元を動いている。それで良心的だと勘違いしている。無明の次元と云っていい。良心もまた外的なものである。 

 

現在の世は無明長夜。