想像によって運命をとらえることはできない。一歩踏み出すことができるだけである。永遠はそこにある。 

 

 

踏み出す必要があるということは、不完全だからである。不完全によって導かれる。逸脱傾向がなければ、出会うものとも出会えなかった。 

 

 

ぼくがぼくらしからぬ失敗をするとすれば、それはぼくがぼくらしさを保つために、或る必要な何かの意味をもつのだ。 

 

 

 

 

いま訳しているヤスパース「実存開明」の第二章「私自身」の最初の数頁は、根源から意識によって逸脱した私は、前へ進むしかないことを、あざやかに記している。 

 

 

 

 

自己を諦めない者にしか未来も永遠も神もない。