じぶんの都合に合わせた結婚ばかりだ。経済的な都合に合わせたものばかりでなく、精神的な都合に合わせたものも、愛が無いのにはかわりがない。 人間だから一緒に生活していればクラスメート的な連帯とつき合いは生まれるだろう。しかしどこまでいっても愛にはならない。 愛と呼ばれているものは、実際にはその程度のものにすぎない。 愛を知っている者はほとんどいない。それでいて、みな、愛のイデアは感知しているから、愛の問題は絶えないのである。 それは人間が人間である証だから、まったく正直な問題なのである。 この問題にどう態度をとるかで、その人間が決まってくる。