第八場

 

フェルナンド、それから ジェローム

 

フェルナンド、独り残っており、書きもの机のところへ行き、それを開き、そこから一枚の絵葉書を取り出して注意深く再読する。彼女は座るが、その絵葉書を持ったままである。そして深い物思いに沈んだようである。その時、外のドアで呼び鈴が鳴る。彼女は絵葉書を書きもの机の中に再び仕舞い、書きもの机を再び閉じる。そしてドアのところへ行き、ドアを開ける。そして殆ど直ちにジェロームを後に連れて再び現われる。

 

(フェルナンド) ヴィオレットはあなたを待っているのですか?

 

(ジェローム) いえ… 私は知りません… 私は彼女に話さなければならない。 

 

(フェルナンド) この間のように彼女を仰天させないようにしてください。鎮静催眠薬を使ってしか、彼女は眠りに入れたことがありません。それは彼女にとってとてもよくないことです。そうでなくても彼女はこのところまったく元気ではないのです。私たちの友人のひとりは、さっきまでここにいたのですが、彼女の顔色の良くないのにびっくりしていました。

 

(ジェローム) 彼女はどこですか?

 

(フェルナンド) 娘のところです。娘もこのところ、はつらつとしていません。

 

 

〔原文写真は今後、原則として省略します。これまでのやり

きれない内容の原文のほうこそ、削除するつもりでいます。〕