(ヴィオレット) それでいいわ。

 

(フェルナンド) 彼女は傑出した女性よ。

 

(ヴィオレット) 知ってるわ。

 

(フェルナンド) 彼はあなたに彼女のことを話すの?

 

(ヴィオレット) とてもしばしば。ほとんど毎回。

 

(フェルナンド) ずいぶん妙ね。

 

(ヴィオレット) 彼は彼女を賛嘆してるわ。彼は間違ってない。

 

(フェルナンド) もしかしてあなたも彼女を賛嘆してるの?

 

(ヴィオレット) 彼がわたしに話すことを通してね。そう、確かに。

 

(フェルナンド) それで?

 

(ヴィオレット) それで… べつに。

 

(フェルナンド) それで袋小路なのだと、あなた、認識してるわね?

 

(ヴィオレット) 生きることは袋小路よ。

 

(フェルナンド) それは言葉よ。

 

(ヴィオレット) そうだとは思わないわ。

 

(フェルナンド) どうして彼女の手紙を一度も読もうとしないの?

 

(ヴィオレット) どんな手紙?