ぼくの言うことを聞いているとね、相手は、そうかなあ、という思いをもつことがある。それはね、ぼくが普遍妥当的な道を目指さずに、ひたすら自分の路をめざしているから、そこから出る言葉だから、相手も、じぶんの根源を触発されて、じぶんで模索することを始めるからなんだよ。ぼくの洞察が一面的であるからではなく、ぼくの意識の実存的な勝利なんだ。