すこし前から、ヤスパースとマルセルの翻訳を静かに開始した。これが生活の軸ではなく、ぼくがやっておかねば適任者がいないからだが、強いられたのではない社会奉仕意識があり、ほんとうの仕事へのウォーミングアップにもなる。ピアノを30分以内で二曲弾いて、これで仕事準備完成となる。ぼくにとっての真の仕事は高田博厚について思索し書くことだ。その自由を得るための手堅い日課であればよい。 

 

『哲学』はヤスパースの主著。既存の訳は成功しているとは言い難い。すっきりして解りやすい訳を呈示したい。最も枢要な第二巻「実存開明」を訳している。

『稜線の路』はマルセルの戯曲で、自他の評価が高いが未邦訳。彼の戯曲は、彼の思想の全体的理解のために重要だとされている。

 

ぼくにとって既知のことをあんまりここに仰々しく書きたくなかったが、伝えておくべきことを伝えておくために仕方ない。 よく訳す気になったものだと じぶんで静かに驚いている。 ぼくの路の一助と一面のためなのだ。

 

 

意識の切り替えができるようになったから、日課と仕事が両立するだろう。