「高田博厚」の検索欄も、「羽田裕美」の検索欄も、ぼくはほとんど訪ねないんだよ。最近かな、今年になって訪ねたのは。きみたちじゃなくてね、きみたちの回りにたむろす者たちの多くに、世間性がありすぎてね、その雰囲気がいやなんだ。ともかくきみたちは有名人だからね、これは日本における宿命だな。さっぱりと清潔な気持になりたいときはぼくの欄においで。これは無名の賜物なんだ。ほんとうに内容のある者たちだけが立ちどまるところなんだよ。 

 

 

あなたの本もそうよね。 

 

 

まったく。ぼくはもう、相手のほうが正しいのか、と迷うことにうんざりした人間なんだよ。なにひとつそういうことはなかったんだからね。いつも、ぼくのほうが正しいということを、経験そのものが教えた。ぼくが迷うことは、いまや、真理そのものをうたがうことだということが、はっきりしている。

 

そうそう、きみたちが人気があるということはね、とてもよいことだよ。その意味をぼくは心から肯定している。 

 

 

笑 それはおっしゃらなくても、みんなわかってるわ。