この世には いびつな価値観が支配しており、そうとうの良識派を任じる者でも、それから独立解放されていない。ぼくも、あまりこれを正面きって問題にしないできたが、ずっと疑問に思ってきた、というより、承認しないできた。だが、この価値観を撃滅しなければ、人間の高貴な努力はいつまでたっても、いやしい根性の者の詭弁から損害を受けつづけるだろう。撃滅すべき価値観とは、この詭弁のことなのである。 

 ぼくはここに、この詭弁の価値観を撃滅する正面戦を、じぶんのうちで開始することを宣言する。 

 

 これは、なんらかの具体的行動ではない。ぼくのなかでの、価値観のはっきりした整理であり、問題の詭弁で安あがりにぼくにたいして張り合おうとしてきた輩を、最終的に一掃することである。