マサキの木を覆うように枝を伸ばしている梅の木は、あきらかに、マサキと衝突するのを避けている。梅は、(図屏風にもあるように)独特な枝の伸ばし方をする木だが、あれで、めったやたらに、奇を衒った伸ばし方をしているのではないようだ。ちゃんとかんがえて、工夫して伸ばしている。そのために、じぶんの周りの状況を、視覚によらずとも見ているのだと思う。 

 

 

「木は見ている」、 寺田政明氏の画に、この題のものがあったことを思い出し、なるほどそうなのだなと思いつつ書いた。