人生を振り返ると、悪魔は善人をこそ使いとして送っていることに気づく。善人によってぼくを苦しめ、ぼくの路を逸らせようとする(述べてきたように、善人ほどエゴイストで要求がましいものはない)。善人に或る面で感謝しても自分を譲るな、善人を警戒せよ。そして自分も善人にならないようにせよ。良心的であろうとするのも程々にせよ。いい子であろうとする欲求に逆らい、傲慢な言葉のひとつも発することができるようにせよ。人間はすべて良心性によって足をすくわれるのだ。 

 

自分と自分の本命が安泰であることを専一的に心掛けよ。