アランは一頁でも原書で読めば、一頁分のよろこびが得られる。それは、彼が常に具体的対象に即して反省を展開していることを、みずから表明もし、実践していることに、接して、こちらも精神が自由に解放され動きはじめることのよろこびなのだ。 

 

 観念への服従から解放され「もの」に即する思惟のよろこび