(評価が高いようだ。) 

 

 

ぼくは、じぶんがまともに相手にしたくもない者たちと、因果応報的には平等な資格になっているこの世の人間関係の仕掛けが、ほんとうに嫌である。因果応報自体が、真理の基盤の上に成立していないのだ。だから、この仕掛け自体を、それが働くに任せ、捨て去ろうと思う。そうしなければ、真理や自我の場がなくなるからである。 

 

ぼくにとっては、この文だけで充分だ。 高田さんも、この境位に生きていたと思う。否定しても脅迫するものには無関心無抵抗であろうとした。苦しかったろうな。だから、自分に忠実であるのなら一生孤独であってよい、と言いきれたのだ。これはまったく東洋的ではない。ぼくも高田さんの路に同意する。こういうひとは日本にはいなかった。