今年になって再呈示したことを完全に憶えていない。懐かしい節であるという一念で再々呈示。 


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初再呈示 

 


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ぼくにとって詩とは生のリズムであり、創造行為のなかに自ずからあらわれる韻律である。だから散文のなかにも詩があると思う。音楽的なものであり、文のいとなみがそれに接近してゆくところに詩が生まれるのだと思う。これは詩の理念であろうが、最初から詩をつくろうと試みたこともないではない。その場合でもありのままに書いて詩になるものしか書けない。だからそういうふうに生活そのものが詩として表出されている高橋元吉さん(先生の生涯の親友)の作品のようなものが好きである。

 ぼくの作でこういうのがある。ありのままである。すこし季節はずれではあるが。勉強に悪戦苦闘した長時間の後の意識の変換をそのまま記した。(これも世に遺しておきたい。)
 

  
  苦しかった昼の終りに

 木枯らしの中を子供が跳ねてゆく まるで小鳥のように
 では ぼくは? この ぼくは?
 そうだ ぼくは 風になりたい
 風になって あの青空によこたわり
 どこまでものび広がってゆきたい
   ・・・ ・・・

   ・・・ ・・・
 あの小枝を揺らしているのは 風になったぼく
 あの葉群を震わせているのも ぼく
 鳥が飛んでゆく ・・・ ぼくの なかを